Redmi Note 11はXiaomiから発売されているSIMフリースマホです。
2万円台中ごろという手ごろな価格で有機ELディスプレイを搭載し、美しい映像を楽しめます。

90Hzのリフレッシュレート対応に5,000mAhの大容量バッテリー搭載、FMラジオも使えるなど機能性も充実していますよ。
Xiaomiのスマホは高コスパで知られますが、Redmi Note 11もコスパ抜群ですね。
とは言え、あくまでも価格が安いエントリーモデル。
ちゃんと日常的に使えるものなのか、気になる人も多いでしょう。
本記事ではRedmi Note 11を実際に購入し、利用している筆者が特徴やメリット・デメリットをレビューします。
ラメが輝く派手なデザイン
さっそくRedmi Note 11の外観からチェックです。
今回はスターブルーのカラーを購入しました。

水色から深い青に変わるグラデーションカラーです。
全体にラメがちりばめられており、見る角度によって光り方が異なります。

かなり派手なデザインで、好みが分かれそうですね。
筆者はかなり気に入っていますが、落ち着いた色が好きな人だと合わないかもしれません。
左上にはクアッドカメラが配置されています。
かなり存在感がありますが、意外にもあまり出っ張っていません。

右側面には音量ボタンと電源ボタン。
電源ボタンには指紋認証センサーも備えています。

左側にはSIMカードスロット。

本体上部にはスピーカーとイヤホンジャックがあります。
有線イヤホンももちろん利用可能です。

本体下部にはスピーカーとUSB-Cポート。
エントリークラスでは珍しいステレオスピーカー搭載です。

音質は特別良いわけではありませんが、モノラルスピーカーのスマホと比べるとかなりマシですね。
90Hz対応の有機ELディスプレイ
Redmi Note 11は6.43インチの有機ELディスプレイを搭載しています。
ハイエンドモデル以外でも採用が増えている有機ELですが、2万円台のエントリーモデルでの搭載は驚きです。

液晶ディスプレイより発色が良く、鮮明でクッキリとした映像を楽しめます。
ステレオスピーカー搭載や電池持ちの良さ(詳しくは後述)と合わせて、動画視聴にピッタリな1台ですね。
また、Redmi Note 11は90Hzのリフレッシュレートにも対応します。

90Hzに設定すると画面の動きが滑らかになります。
2万円台のエントリーモデルで90Hz対応は珍しいですね。
60Hzと比べるとバッテリーの持ちは悪くなります。
ただ、Redmi Note 11は電池持ちがかなり良いのでそこまで気にする必要はないでしょう。
薄くて軽量なボディ
Redmi Note 11はディスプレイサイズが大きい分、本体サイズも結構大きめです。
筆者の手は普通のサイズですが、片手での操作は結構キツイです。


ただ、重量は約179gとサイズの割には軽量です。
筆者は重いスマホが苦手ですが、Redmi Note 11なら普通に使えます。
充実した付属品
Redmi Note 11の付属品は以下の通りです。
- 専用ケース
- ACアダプタ
- USBケーブル
- SIMピン
- 取扱説明書
- 保護フィルム(貼付済み)

付属品が充実しているのは中国メーカーの良いところですね。
専用ケースはやわらかいTPUケースでボディ全体をしっかりガードしてくれます。
ただ、Redmi 9TもそうでしたがUSBポートのカバーが個人的に邪魔です。
ケーブルをスムーズに挿せないので、ちょっとしたストレスを感じます。

保護フィルムは最初から貼ってあります。
自分で貼らなくて良いのは楽ですが、滑りがあまり良くありません。
気になる人は別途、保護フィルムを買いましょう。
Redmi Note 11のスペック
Redmi Note 11のスペックをまとめました。
スペック | Redmi Note 11 |
---|---|
カラー | スターブルー トワイライトブルー グラファイトグレー |
サイズ | 幅約73.87mm 高さ約159.87mm 厚さ約8.09mm |
重さ | 約179g |
ディスプレイ | 約6.43インチ, 有機EL FHD+(2400×1080), 90Hz |
OS | MIUI 14(Android 13) ※要アップデート |
SoC | Snapdragon 680 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB |
アウトカメラ | 5000万画素+800万画素+200万画素+200万画素 |
インカメラ | 1300万画素 |
バッテリー | 5,000mAh |
対応SIM | nanoSIM + nanoSIM |
DSDV | 〇(トリプルスロット) |
5G | × |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11ac) |
Bluetooth | 5.0 |
防水・防塵 | IP53 |
おサイフケータイ | × |
SoCはSnapdragon 680を採用しています。
ミドルクラスのSoCですが、意外にも動作はサクサクです。

Webサイト閲覧やSNS、動画視聴くらいなら全く問題ありません。
メモリは4GB、ストレージは64GBと最低限です。
メモリはともかく、人によってはストレージ64GBだと厳しいかもしれません。
SDカードやクラウドストレージを活用しましょう。
データ通信は3G/4Gのみの対応です。
5G通信は利用できません。
eSIMも対応していません。
利用する際は物理SIMを契約してください。
Antutuスコアは約24万
ベンチマークソフト、Antutuを走らせてみたところスコアは約24万でした。
Geekbenchはマルチコアスコアが1611です。

スコア的にもまさにミドルレンジといった感じですね。
それでも思いのほか軽快に動くので驚いています。
ゲーム用途には向かない
Redmi Note 11でいくつかゲームも試してみました。
モンストのような軽い2Dゲームは全く問題ありません。
FGOやアズールレーンもそれなりにプレイできました。
PUGBモバイルや原神など、負荷の大きい3Dゲームは厳しいですね。
プレイできなくはありませんが、快適とは言えません。


ゲームが快適になる「ゲームモード」やメモリを仮想的に増やす「メモリ増設」などの機能もあります。
ただ、元々のスペックが低いためそこまで大きな効果は期待できません。


3Dゲームを快適にプレイしたい場合はSnapdragon 800番台、メモリ6GB以上、ストレージ128GB以上のスマホがおすすめです。
おサイフケータイ非対応、防水も△
Redmi Note 11はおサイフケータイに非対応です。
モバイルSuicaやWAON、楽天Edyなどの電子マネーは使えません。
防水・防塵は対応していますが、等級はIP53とやや低めです。
ないよりはマシですが、水回りで使う際は不安が残ります。
同価格帯でおサイフケータイ・防水対応スマホが欲しい場合はAQUOS wishやRedmi Note 10Tなどがおすすめです。
FMラジオ対応
Redmi Note 11はFMラジオに対応しています。
筆者はあまりラジオを聞きませんが、災害時などにあると便利です。

ラジオを聴く際は有線イヤホンが必要です。
もしもに備えて有線イヤホンも備えておきましょう。
イヤホンジャックがあるので、有線イヤホンをそのまま使えるのはありがたいですね。
Android 12対応、いずれ13に?
Redmi Note 11はAndroid 11がプリインストールされていますが、アップデートでAndroid 12に対応しました。

さらに、海外のリークによるとAndroid 13へのアップデートも決まっているようです。
リーク参考元:
Xiaomi Android 13 Update List: Which devices will get latest Android? [Updated: 31 January 2023]
AndroidスマホはOSアップデートがまちまちで、新しいOSに全く対応しないメーカーも少なくありません。
Redmi Note 11はすでに1世代アップデート済み、さらに次の世代も対応する可能性があります。
エントリークラスですが、あと1~2年は安心して使えそうです。
カメラ性能は価格を考えると合格
続いてはRedmi Note 11のカメラ(アウトカメラ)をチェックします。
4つのカメラで構成されるクアッドカメラです。
- メイン:5000万画素、f/1.8
- 超広角カメラ:200万画素、f/2.2
- マクロカメラ:200万画素、f/2.4
- 深度カメラ:200万画素、f/2.4
5000万画素のメインカメラは、明るいところだとキレイな写真が撮影できます。
いくつか作例をどうぞ。






ややディテールが甘いところもありますが、2万円台のスマホとしては十分でしょう。
ズームは最大10倍です。
光学ズームには対応していません。
2倍はまだ実用的ですが、それ以上は荒くなります。


マクロカメラも搭載しています。
画質は荒くなりますが、メインカメラだとピントが合わない至近距離でも撮影が可能です。


超広角は便利だが色味が変わる
200万画素の超広角カメラを使うと、広い範囲を含めた写真を撮影可能です。








ただ、メインカメラと色味が大きく変わっています。
解像度も落ちるので、画質にこだわるならメインカメラを使った方が良いでしょう。
ポートレートは良い感じ
Redmi Note 11はポートレートモードにも対応。
結構いい感じにボケてくれます。


境界部分のボケがやや曖昧なところもありますが、エントリークラスとしては十分ではないかと思います。
夜景の撮影はイマイチ
Redmi Note 11は夜景モードを搭載しています。
暗い場所でも明るい写真の撮影が可能です。


ただし、明るいときに比べると夜景の撮影はイマイチでした。
明るさが足りず、ノイズもかなり乗ります。




Redmi Note 11はあくまでもエントリーモデルです。
カメラ性能にこだわる人だと物足りません。
逆に「カメラは普通に撮れればOK」という人なら十分すぎるクオリティですよ。
バッテリー持ち・充電速度をチェック
次はバッテリー性能のチェックです。
Redmi Note 11は5000mAhの大容量バッテリーを搭載し、33Wの急速充電に対応します。
電池持ちと充電速度はどの程度なのか?テストしました。
電池持ちはかなり良い
まずは以下の条件で電池持ちのテストを実施しました。
- 電池100%
- 明るさMAX
- Wi-Fi接続
- 画面のスリープオフ
- YouTubeを全画面で再生
その結果がこちらです。
経過時間 | バッテリー残量 |
---|---|
1時間 | 97% |
2時間 | 90% |
3時間 | 83% |
4時間 | 76% |
5時間 | 70% |
6時間 | 64% |
6時間再生しても64%のバッテリーを維持していました。
最終的に0%になるまでにかかった時間は14時間42分です。
電池持ちはかなり良好で、筆者がこれまで買ったスマホでは一番かもしれません。
約55分で90%まで充電できる
続いては充電速度のテストです。
さきほどのテストが終わって0%になった状態から100%になるまでの時間を計測しました。
ACアダプタおよびUSBケーブルは付属品を使用しています。
Redmi Note 11は付属のアダプタを使うことで33Wの急速充電が可能です。
充電開始時に数秒だけアニメーションが見られるのですが、急速充電中は数値がどんどん増えるのが分かります。

充電速度テストの結果はこちら。
バッテリー残量 | 充電にかかった時間 |
---|---|
50% | 30分 |
80% | 48分 |
90% | 55分 |
100% | 1時間9分 |
30分で50%まで充電できました。
めちゃくちゃ速いですね。
朝起きて充電がないことに気づいても、出かけるまでに最低限のバッテリーを確保できます。
最終的に90%まで55分、100%まで1時間9分で充電できました。
充電はかなりスピーディですね。
ワイヤレス充電は非対応
Redmi Note 11はワイヤレス充電に対応していません。
価格を考えるとしょうがないですね。
充電する際はUSBケーブルを利用してください。
DSDVとmicroSDの併用が可能
Redmi Note 11は2枚のSIMを同時に待ち受けできるDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応しています。
しかもmicroSDスロットが独立したトリプルスロット仕様です。
DSDVを利用しつつ、microSDで容量を増やせます。

ストレージが64GBしかないため、microSDカードを使えるのはありがたいですね。
カスタムOS「MIUI」を搭載
Redmi Note 11はAndroidベースのカスタムOS「MIUI」を搭載しています。

素のAndroidからかなりカスタマイズされており、クセが強めです。
使いやすい部分もある反面、慣れるまでは使いにくいと感じるかもしれません。
クセが強く慣れが必要
例えば一般的なAndroidだとアプリ履歴が横並びで、上にスワイプしてタスクキルを実行します。
しかし、Redmi Note 11では履歴がタイル状に表示され、タスクキルも横にスワイプです。


タイル状だと確かに見やすいですが、操作が異なるため使いにくいかもしれません。
アプリ履歴については設定で変更できます。


設定画面の項目もかなり違います。
カスタマイズが少ない”ピュアAndroid”に近いPixel 4aやmotorola edge 20に比べると設定画面が全く異なるため、最初は一苦労しました。


Xiaomiのスマホを使ったことがない人だと、慣れるまで大変かもしれません。
SIM切り替えはしやすい
一方でMIUIにも使いやすい点や便利機能があります。
個人的に好きなのがDSDV利用時のSIM入れ替えです。
デフォルトのSIMを直感的に入れ替えられます。

データ通信用のSIMは通知パネルからも変更できます。
手軽に切り替えられて便利ですね。


指紋認証と顔認証に対応
Redmi Note 11は指紋認証と顔認証、2つの生体認証に対応しています。
指紋認証は電源ボタンに内蔵。
精度も良く、スピーディに画面ロックを解除できます。

顔認証も良い感じです。
iPhoneと違い、設定すればロック解除後にスワイプする必要もありません。

ただし、顔認証の精度はそこまで高くないようです。
当然マスクありだと認証されません。
セキュリティ重視の人は顔認証を使わない方が良いでしょう。
Redmi Note 10Tとの違いは?
Xiaomiは2022年4月にエントリーモデルであるRedmi Note 10Tを発売しました。
Redmi Note 11と似た名前ですが、どのような違いがあり、どちらを選ぶべきなのでしょうか?
両者のスペックを一覧表にまとめました。
スペック | Redmi Note 11 | Redmi Note 10T |
---|---|---|
価格 | 23,000円前後 | 34,000円前後 |
カラー | スターブルー トワイライトブルー グラファイトグレー | アジュールブラック ナイトタイムブルー レイクブルー |
サイズ | 幅約73.87mm 高さ約159.87mm 厚さ約8.09mm | 幅約76mm 高さ約163mm 厚さ約9.0mm |
重さ | 約179g | 約198g |
ディスプレイ | 約6.43インチ, 有機EL FHD+(2400×1080), 90Hz | 約6.5インチ, FHD+(2400×1080), 90Hz |
OS | MIUI 13(Android 11) | MIUI 13(Android 11) |
SoC | Snapdragon 680 | Snapdragon 480 5G |
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 64GB |
アウトカメラ | 5000万画素+800万画素+200万画素+200万画素 | 5000万画素+200万画素 |
インカメラ | 1300万画素 | 800万画素 |
バッテリー | 5000mAh、33W急速充電 | 5000mAh、18W急速充電 |
対応SIM | nanoSIM + nanoSIM | nanoSIM + eSIM |
DSDV | 〇(トリプルスロット) | 〇 |
5G | × | 〇 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11ac) | Wi-Fi 5(802.11ac) |
Bluetooth | 5.0 | 5.1 |
防水・防塵 | IP53 | IP68 |
おサイフケータイ | × | 〇 |
スペック表から両者の特徴・強みをざっくりまとめると以下の通りです。
Redmi Note 11は有機ELを採用し、薄型かつ軽量ボディなのが魅力です。
数字で見ると約20gしか違いませんが、持ってみると結構違いますよ。
その他にもカメラ性能や急速充電など、スペック面でRedmi Note 11が優れている点も多くあります。

コスパやサクサク感を重視するならRedmi Note 11がおすすめです。
一方、おサイフケータイとIP68の防水・防塵対応がRedmi Note 10Tの特徴です。
とくにモバイルSuicaやiD、QUICPayを使いたいならRedmi Note 10T一択でしょう。
eSIMに対応しているのもRedmi Note 11にはない特徴と言えます。
Redmi Note 11の価格は24,050円
Redmi Note 11の定価は24,800円です。
ただし、発売から1年半以上が経過したこともあり、新品を購入できる場所は少なくなっています。

ヨドバシドットコムなどの家電量販店では新品の取り扱いがあります。
格安SIMでも取り扱いが減っており、まともに買えるのはmineoとイオンモバイルだけです。
中古であれば15,000円前後、新古品なら20,000円ほどで購入できます。
こだわりがないなら、中古ショップやフリマアプリでの購入も検討しましょう。
まとめ
以上、Redmi Note 11のレビューでした。
- サイズの割には軽量
- 格安ながら有機ELディスプレイ搭載
- 最大90Hzのリフレッシュレートに対応
- Snapdragon 680で動作もスムーズ
- FMラジオ機能搭載
- 明るい所では比較的キレイな写真が撮れる
- 電池持ちは良好
- 充電速度も速い
- DSDVとmicroSDを併用可能
- おサイフケータイ非対応
- 防水性能はIP53と控えめ
- 3Dゲームを快適にプレイするには力不足
- 夜景の撮影はイマイチ
- eSIMおよび5Gには非対応
2万円台で有機ELディスプレイを搭載し、電池持ちも◎
動画視聴や電子書籍などのエンタメ用途に最適です。
Snapdragon 680はミドルクラス向けのSoCですが、思ったより軽快に動きます。
3Dゲームは厳しいものの、普段使いなら問題ありません。
価格相応なところもありますが、コストパフォーマンスは比較的高いと言えます。
ライトユーザーのメイン機としてはもちろん、サブ機としてもおすすめです。
筆者は基本的に90Hzのままですが、電池持ちが悪いと感じたことはありません。