ワイモバイルが新プラン「シンプル2 S/M/L」を発表しました。
従来のシンプルプランよりデータ容量が増量、PayPayカード割が追加されるなど内容が変化しています。
割引をうまく活用できるなら、使える容量が増えてお得です。
囲い込みが強化され、正直シンプルと呼べるか怪しい内容ではあります。
本記事ではシンプル2の概要と、現行のシンプルプランとの違いを解説します。
シンプル2 S/M/Lのプラン概要
まずはワイモバイルの新料金プラン、シンプル2のプラン概要をチェックしましょう。
シンプル2 | S | M | L |
---|---|---|---|
データ容量 | 4GB | 20GB | 30GB |
月額料金 | 2,365円 | 4,015円 | 5,115円 |
PayPayカード割 | -187円 | ||
おうち割 光セット(A)※1 | -1,100円 | -1,650円 | |
家族割引(2回線目以降)※1 | -1,100円 | ||
月1GB未満の場合 | – | -1,100円 | -2,200円 |
割引後の月額料金(1GB超) | 1,078円 | 2,178円 | 3,278円 |
割引後の月額料金(1GB以下) | 1,078円 | ||
超過時の速度※2 | 300kbps | 1Mbps |
※2 いずれも容量の半分以上の低速通信を使うと最大128kbpsに制限
データ容量が増量、割引も追加
シンプル2はライトユーザー向けのS(4GB)、中容量のM(20GB)、大容量のL(30GB)の3種類構成です。
現行のシンプルプラン(3~25GB)やライバルのUQモバイル(4~20GB)に比べるとデータ容量が多めになっています。
従来のおうち割 光セット(A)と家族割引に加えて、PayPayカード割が新たに登場しました。
PayPayカードで料金を支払うと、月額料金が187円割引されます。
ネット回線だけでなくクレジットカードでの囲い込みも強化するようですね。
ドコモの「dカードお支払割」やUQの「au PAYカード お支払い割」と同じです。
プランM/Lのみ「おうち割 光セット(A)」の割引額が増額、データ使用量が月1GB以下ならさらに割引を受けられます。
ソフトバンクのメリハリ無制限などにもある仕組みですね。
低速通信を使いすぎると最大128kbpsに制限
シンプル2では二段階の速度制限が導入されます。
一段階目はよくある速度制限ですね。
Sプランでは最大300kbps、M/Lプランでは最大1Mbpsに制限されます。
従来のシンプルプランでは、超過後も上記の速度で使い放題です。
しかし、シンプル2では低速通信を規定データ容量の半分以上使うと最大128kbpsに制限されます。
プラン | 二段階目の速度制限の条件 | 二段階目の制限速度 |
---|---|---|
プランS | 超過後に2GB/月以上利用 | 最大128kbps |
プランM | 超過後に10GB/月以上利用 | 最大128kbps |
プランL | 超過後に15GB/月以上利用 | 最大128kbps |
300kbpsや1Mbpsであれば、超過後もLINEや音楽ストリーミング、SNSなど最低限の用途は使えます。
しかし、128kbpsではちょっとした調べものやSNSもストレスです。
規定のデータ容量超過後も、データ通信を使いすぎないよう注意が必要になります。
かけ放題はサービス付帯で値上げ
シンプル2ではかけ放題オプションも新しくなります。
オプション名 | 内容 | 月額料金 |
---|---|---|
だれとでも定額+ | 1回10分以内の国内通話が何度でも無料 | 880円 |
スーパーだれとでも定額+ | 国内通話が制限なく無料 | 1,980円 |
どちらのオプションも以下の4つの通話サービスが無料で付帯します。
留守番電話プラスや割込通話などを普段から使っているならお得ですね。
その代わりに、従来のかけ放題から月額料金は110円高くなりました。
オプション名 | シンプル2 | シンプル |
---|---|---|
10分かけ放題 | 880円 | 770円 |
無制限かけ放題 | 1,980 | 1,870円 |
「かけ放題だけで良い」人からすると、むしろ若干の値上げです。
シンプル2と現行のシンプルの違いを比較
シンプル2は現行のシンプルプランからどこが変わったのでしょうか。
違いを比較してみましょう。
まずはSプランです。
Sプラン | シンプル2 | シンプル |
---|---|---|
データ容量 | 4GB | 3GB |
月額料金 | 2,365円 | 2,178円 |
PayPayカード割 | -187円 | – |
おうち割 光セット(A)※ | -1,100円 | -1,188円 |
家族割引(2回線目以降)※ | -1,100円 | -1,188円 |
月1GB未満の場合 | – | – |
割引後の月額料金 | 1,078円 | 990円 |
超過時の速度 | 300kbps | 300kbps |
低速の2段階制限 | あり | なし |
Sプランはシンプルから1GB増量し、月額料金が187円高くなりました。
PayPayカード割が使えるなら同額ですし、なくてもそこまで大きな違いはありません。
いつも3GBギリギリ、という人はシンプル2へ移行しても良いでしょう。
続いてMプランとLプランです。
Mプラン比較 | シンプル2 | シンプル |
---|---|---|
データ容量 | 20GB | 15GB |
月額料金 | 4,015円 | 3,278円 |
PayPayカード割 | -187円 | – |
おうち割 光セット(A)※ | -1,650円 | -1,188円 |
家族割引(2回線目以降)※ | -1,100円 | -1,188円 |
月1GB未満の場合 | -1,100円 | – |
割引後の月額料金(1GB超) | 2,178円 | 2,090円 |
割引後の月額料金(1GB以下) | 1,078円 | 2,090円 |
超過時の速度 | 1Mbps | 1Mbps |
低速の2段階制限 | あり | なし |
Lプラン比較 | シンプル2 | シンプル |
---|---|---|
データ容量 | 30GB | 25GB |
月額料金 | 5,115円 | 4,158円 |
PayPayカード割 | -187円 | – |
おうち割 光セット(A)※ | -1,650円 | -1,188円 |
家族割引(2回線目以降)※ | -1,100円 | -1,188円 |
月1GB未満の場合 | -2,200円 | – |
割引後の月額料金(1GB超) | 3,278円 | 2,970円 |
割引後の月額料金(1GB以下) | 1,078円 | 2,970円 |
超過時の速度 | 1Mbps | 1Mbps |
低速の2段階制限 | あり | なし |
どちらも容量が5GBアップし、月額料金は大幅に高くなりました。
割引なしなら、シンプルプランに月額550円のデータ増量オプションを付けた方が割安です。
プラン | シンプル2 | シンプル+増量オプション |
---|---|---|
M | 4,015円 | 3,828円 |
L | 5,115円 | 4,708円 |
その代わりにシンプル2はおうち割 光セット(A)の割引額が増えました。
PayPayカード割とおうち割 光セット(A)を利用できるなら、月額料金の差は小さくなります。
さらに、シンプル2では月1GB以下だとプランMは1,100円、プランLは2,200円の割引です。
月によって利用するデータ容量にばらつきがあるならシンプル2が無駄なくお得…かもしれません。
「1GB以下の月があれば20~30GB使う月もある」という人がどれだけいるかは分かりませんが。
Sプランと違い、M/Lに移行した方が良い人は限定的だと感じました。
ワイモバイルのシンプル2に関するQ&A
- Qシンプル2はいつからスタート?
- A
シンプル2は2023年10月以降にスタートする予定です。
シンプル2のスタートに合わせて、現行のシンプルプランは新規受付を終了します。
- Qシンプル2はデータ繰り越し対応?
- A
シンプル2はデータ繰り越しに対応します。
- Qシンプル2でシンプルプランのかけ放題は使えない?
- A
使えません。シンプル2に加入すると旧プラン向けのかけ放題は解除されます。
まとめ
シンプル2は現行のシンプルプランよりデータ容量が増量し、併せて月額料金も高くなりました。
新たにPayPayカード割が追加されたほか、プランM/Lは月1GB以下だと1,100円の割引です。
シンプルプランでは容量が足りず、かつ割引をフル活用できるならシンプル2への移行を検討しましょう。
速度制限が二段階になっている点には注意しましょう。
割引を適用できない場合や現行のシンプルプランで足りている人は、無理にシンプル2へ変更する必要はありません。
そのままシンプルプランを継続すればOKです。
「シンプル」という名前ですが、シンプル2はむしろ複雑で分かりにくくなっていると感じました。
シンプルプランやライバルのUQモバイルとじっくり比較・検討したうえで、利用するかどうか判断してください。
記事内画像引用元:ワイモバイル公式