auのサブブランドであるUQモバイルが3つの新プランを発表しました。
いずれも2023年6月1日より受付を開始する予定です。
- コミコミプラン
20GB+10分かけ放題で3,278円 - トクトクプラン
15GBで3,465円、1GB未満なら2,277円 - ミニミニプラン
4GBで2,365円
従来の「くりこしプラン +5G」から内容が大きく変わり、かなり複雑になりました。
新プランに乗り換えると割高になるケースもあります。

くりこしプランユーザーは、しっかり内容を把握したうえで移行するかどうか判断しましょう。
本記事ではUQモバイルの新プランを詳しく解説し、さらにくりこしプランとどちらがお得か比較してみました。
UQモバイルの新プランをおさらい

UQモバイルの新プランはコミコミプラン、トクトクプラン、ミニミニプランの3つです。
項目 | コミコミプラン | トクトクプラン | ミニミニプラン |
---|---|---|---|
月額料金 | 3,278円 | ~1GB:2,277円 1GB超:3,465円 | 2,365円 |
データ容量 | 20GB | 15GB | 4GB |
かけ放題 | 10分:無料 無制限:1,100円 | 10分:880円 無制限:1,980円 通話パック60分:550円 | |
データ繰り越し | 〇 | 〇 | 〇 |
節約モード | × | × | 〇 |
制限時の速度 | 最大1Mbps | 最大1Mbps | 最大300kbps |
au PAYカード お支払い割 | × | -187円 | |
自宅セット割 | × | -1,100円 | |
家族セット割 | × | -550円 | |
割引フル適用後の月額料金 | 3,278円 | ~1GB:990円 1GB超:2,178円 | 1,078円 |
従来の「くりこしプラン」は基本的に容量が違うだけでした。
コミコミプラン、トクトクプラン、ミニミニプランはオプションや割引、節約モードの有無など違いが多く、かなり複雑です。
各プランの違いをしっかり把握しましょう。
コミコミプラン:ahamo対抗の20GB
コミコミプランは20GBのデータ通信に10分かけ放題が付帯して、月額3,278円です。
コミコミプランの内容 | |
---|---|
月額料金 | 3,278円 |
データ容量 | 20GB |
かけ放題 | 10分かけ放題:無料 無制限かけ放題:1,100円 |
データ繰り越し | 〇 |
節約モード | × |
制限時の速度 | 最大1Mbps |
au PAYカード お支払い割 | × |
自宅セット割 | × |
家族セット割 | × |
料金的にも内容的にも、ドコモのahamoや楽天モバイルに対抗した形です。
ある程度データ通信を使いつつ、短い通話をたくさんかける人に向いています。

無制限かけ放題が安いため、電話もそれなりに利用するユーザーを想定しているようです。
自宅セット割をはじめとする各種割引や節約モードは対象外です。
その代わりに、基本料金は15GBのトクトクプランより安く設定されています。
トクトクプラン:1GB未満は安くなる
トクトクプランは15GBで3,465円のプランです。
利用したデータ容量が1GB未満の場合は、自動的に月額料金が割引されます。
トクトクプランの内容 | |
---|---|
月額料金 | ~1GB:2,277円 1GB超:3,465円 |
データ容量 | 15GB |
かけ放題 | 10分かけ放題:880円 無制限かけ放題:1,980円 通話パック60分:550円 |
データ繰り越し | 〇 |
節約モード | × |
制限時の速度 | 最大1Mbps |
au PAYカード お支払い割 | -187円 |
自宅セット割 | -1,100円 |
家族セット割 | -550円 |
割引フル適用後の月額料金 | ~1GB:990円 1GB超:2,178円 |
対象の光回線や電気とセットで利用すると「自宅セット割」が適用され、月額料金が1,100円割引されます。
自宅セット割は従来プランでも利用できましたが、新たに「au PAYカード お支払い割」と「家族セット割」が追加されました。
- au PAYカード お支払い割
au PAYカード支払いで月額料金が187円割引 - 家族セット割
家族で利用すると、月額料金が550円割引
家族セット割の登場により、auひかりやauでんきなどを使っていない人でも割引を受けられるようになりました。
au PAYカード お支払い割は自宅セット割または家族セット割と併用可能です。
自宅セット割とau PAYカード お支払い割を適用すれば、月額2,178円で15GBのデータ通信を使えます。
なお、自宅セット割と家族セット割は併用できません。
両方の条件を満たした場合は自宅セット割が適用されます。
ミニミニプラン:ライトユーザー向け
ミニミニプランは月4GBのライトユーザー向けプランです。
ミニミニプランの内容 | |
---|---|
月額料金 | 2,365円 |
データ容量 | 4GB |
かけ放題 | 10分かけ放題:880円 無制限かけ放題:1,980円 通話パック60分:550円 |
データ繰り越し | 〇 |
節約モード | 〇 |
制限時の速度 | 最大300kbps |
au PAYカード お支払い割 | -187円 |
自宅セット割 | -1,100円 |
家族セット割 | -550円 |
割引フル適用後の月額料金 | 1,078円 |
トクトクプラン同様、3つの割引が用意されています。
最安なのはau PAYカード お支払い割+自宅セット割で、月額1,078円です。
新プランで唯一、節約モードに対応しています。
高速通信と低速通信を切り替えられる機能。低速通信にしている間は通信量を消費しない。
節約モード中は通信速度が300kbpsに制限されますが、通信量を消費しません。
普段は節約モードにしておき、いざという時だけ高速通信に戻せば通信量を賢く節約できます。

節約モードでもちょっとした調べものやSNSなら使えます。
新プランと「くりこしプラン +5G」を比較
UQモバイルの新プランが発表されたわけですが、従来プランとどちらがお得なのでしょうか?
ここでは新プランと、従来プランの「くりこしプラン +5G」を容量別に比較してみました。
コミコミVSくりこしL:電話を使うならお得
まずはもっともデータ容量が多いコミコミプランとくりこしプランL +5Gの比較です。
項目 | コミコミプラン | くりこしプランL |
---|---|---|
月額料金 | 3,278円 | 3,828円 |
データ容量 | 20GB | 25GB |
かけ放題 | 10分:無料 無制限:1,100円 | 10分:880円 無制限:1,980円 60分/月:550円 |
データ繰り越し | 〇 | 〇 |
節約モード | × | 〇 |
制限時の速度 | 最大1Mbps | 最大1Mbps |
自宅セット割 | × | -858円 |
割引後の月額料金 | 3,278円 | 2,970円 |
基本料金はコミコミプランが割安です。
データ容量は5GB減りますが、10分かけ放題込みで550円も安くなります。
無制限かけ放題も安いため、データ通信も電話もそれなりに使うならコミコミプランがおすすめです。
契約パターン | コミコミプラン | くりこしプランL |
---|---|---|
月額基本料 | 3,278円 | 3,828円 |
10分かけ放題あり | 3,278円 | 4,708円 |
かけ放題あり | 4,378円 | 5,808円 |
自宅セット割 | 3,278円 | 2,970円 |
10分かけ放題+自宅セット割 | 3,278円 | 3,850円 |
かけ放題+自宅セット割 | 4,378円 | 4,950円 |
ただし、コミコミプランでは節約モードと自宅セット割が利用できません。
かけ放題が不要で自宅セット割の条件を満たすなら、くりこしプランLのままで良いでしょう。
トクトクVSくりこしM:実質値上げ
続いては15GBのデータ通信を使えるトクトクプランとくりこしプランM +5Gの比較です。
項目 | トクトクプラン | くりこしプランM |
---|---|---|
月額料金 | ~1GB:2,277円 1GB超:3,465円 | 2,728円 |
データ容量 | 15GB | 15GB |
かけ放題 | 10分かけ放題:880円 無制限かけ放題:1,980円 通話パック60分:550円 | |
データ繰り越し | 〇 | 〇 |
節約モード | × | 〇 |
制限時の速度 | 最大1Mbps | 最大1Mbps |
au PAYカード お支払い割 | -187円 | × |
自宅セット割 | -1,100円 | -638円 |
家族セット割 | -550円 | × |
割引フル適用後の月額料金 | ~1GB:990円 1GB超:2,178円 | 2,090円 |
トクトクプランはくりこしプランMから実質値上げされています。
月1GB未満の場合はくりこしプランMより安くなりますが、1GB以上使う場合は割引の有無にかかわらず、くりこしプランMがお得です。
家族セット割を使えるのは一見メリットですが、au PAYカード お支払い割との併用でようやく「くりこしプランM」と同額になります。
- 基本料金:3,465円
- au PAYカード お支払い割:-187円
- 自宅セット割:-550円
- 両方適用後の月額料金:2,728円
そして、コミコミプランと同じくトクトクプランは節約モードに非対応です。
通常の15GBプランとして使うなら、トクトクプランに移行するメリットはほぼありません。
「基本は1GB未満だけど、たまに15GBまで必要な人」なら、トクトクプランに移行するとお得です。
ミニミニVSくりこしS:くりこしS推奨
最後に、もっとも容量が少ないミニミニプランとくりこしプランS +5Gの比較です。
項目 | ミニミニプラン | くりこしプランS |
---|---|---|
月額料金 | 2,345円 | 1,628円 |
データ容量 | 4GB | 3GB |
かけ放題 | 10分かけ放題:880円 無制限かけ放題:1,980円 通話パック60分:550円 | |
データ繰り越し | 〇 | 〇 |
節約モード | 〇 | 〇 |
制限時の速度 | 最大300kbps | 最大300kbps |
au PAYカード お支払い割 | -187円 | × |
自宅セット割 | -1,100円 | -638円 |
家族セット割 | -550円 | × |
割引フル適用後の月額料金 | 1,078円 | 990円 |
ミニミニプランはくりこしプランSよりデータ容量が1GB多いものの、料金は割高です。
au PAYカード お支払い割と家族セット割の適用で、ようやく「くりこしプランS +5G」と同額になります。
- 基本料金:2,345円
- au PAYカード お支払い割:-187円
- 自宅セット割:-550円
- 両方適用後の月額料金:1,628円
そして、自宅セット割が利用できる場合もくりこしプランSのほうが割安です。
3GBで済んでいる人、自宅セット割を適用できる人はくりこしプランSのままにしましょう。
UQモバイルの新プランに関するQ&A
- Qくりこしプランはもう使えない?
- A
既存のくりこしプランユーザーは新プランスタート後も使えます。新規受付は5/31で終了です。
- Q新プランは5G非対応のスマホでも使える?
- A
使えます。その場合は4G通信のみ利用可能です。
- Q増量オプションIIはある?
- A
あります。月額550円でミニミニプランは4GB→6GB、トクトクプランは15GB→20GB、コミコミプランは20GB→25GBにアップします。
まとめ
以上、UQモバイルの新料金プランをまとめました。
- コミコミ/トクトク/ミニミニプランの3種類
- コミコミプランは20GB+10分かけ放題で3,278円
- トクトクプランは15GBで3,465円、1GB未満なら2,277円
- ミニミニプランは4GBで2,365円
- データ通信も電話もある程度使うならコミコミプランがお得
- 電話が不要ならくりこしプランLでOK
- トクトクプランはくりこしプランMから実質値上げ
- ミニミニプランは、3GBで足りないなら検討の余地あり
ahamo/楽天モバイル対抗のコミコミプランはなかなか良いプランだと思いました。
10分かけ放題が標準で付帯するので、よほど長電話する人でなければ通話料の心配は不要です。

今回の新プランの中では、まだシンプルで分かりやすいプランです。
一方、トクトクプランとミニミニプランはハッキリ言って「ただの値上げだな」と感じました。
割引が増えて複雑になり、しかもほとんどのケースでくりこしプランより安くなりません。
くりこしプランM/Lユーザーは、基本的には乗り換えなくても良いでしょう。