UQモバイルはauのサブブランドとして知られる格安SIMです。
他の格安SIMに比べ、通信速度が速く安定しています。
通信速度を重視するならまず検討したい格安SIMですね。
以前は月額料金が高い、2年縛りがあるなどデメリットが目立っていました。
現在は月額料金がシンプルになり、2年縛りも撤廃されて使いやすくなっています。
本記事はそんなUQモバイルを3年以上使っている筆者が、UQモバイルの使ってよかったところやイマイチなところをレビューします。
UQモバイルの料金プラン
まずはUQモバイルの料金プランについて簡単に解説します。
現在は3種類のデータ通信量から選べる「くりこしプラン +5G」が提供中です。
プラン名 | データ通信量 | 低速時の最大速度 | 月額料金 |
---|---|---|---|
くりこしプランS +5G | 3GB | 300kbps | 1,628円 |
くりこしプランM +5G | 15GB | 1Mbps | 2,728円 |
くりこしプランL +5G | 25GB | 1Mbps | 3,828円 |
名前の通り、全プランで5G通信に対応しています。
追加料金や申し込みは不要です。
低速通信が一般的な格安SIM(200kbps)より速いのも特徴です。
プランM/Lは最大1Mbpsの低速通信を使えるので、データ通信量を使い切っても最低限の使い勝手を維持できます。
月額料金は他の格安SIMと比べるとやや割高です。
多少高くても良いので、品質を重視したい人向けですね。
2023年6月1日より3つの新プランがスタートします。くりこしプランは2023年5月31日で受付を終了する予定です。
UQモバイルのメリット・良かったところ
UQモバイルの良かったところ・メリットは以下の通りです。
- 通信速度がとにかく速い
- 低速通信の使い勝手も◎
- データ繰り越し対応で無駄がない
- eSIM対応ですぐに使える
- 電話の無制限かけ放題が使える
- 契約縛り&違約金なし
- 自宅セット割で月額料金が安くなる
- ほぼすべてのiPhoneで使える
- 直営店舗がある
- LINEの年齢確認に対応(5Gプランのみ)
通信速度がとにかく速い
UQモバイル最大の特徴は通信速度の速さです。
一般的な格安SIMは大手キャリアより速度が遅く、回線が混雑する時間帯になるとさらに低下します。
UQモバイルならそういった心配はありません。
通信速度が大手キャリアに劣らないほど速く、安定感も抜群です。
実際にUQモバイルで通信速度を計測してみました。
- 計測日:2020年6月17日
- 計測場所:岡山県岡山市
- 計測アプリ:Googleスピードテスト
時間帯 | 下り速度 | 上り速度 |
---|---|---|
朝(9:00) | 98.9Mbps | 13.9Mbps |
昼(12:30) | 63.2Mbps | 1.04Mbps |
夕方(18:00) | 85.6Mbps | 2.09Mbps |
夜(22:00) | 75.6Mbps | 1.32Mbps |
下り速度は一番遅いお昼時でも60Mbpsオーバーを記録しています。
実際に動画視聴やアプリのダウンロードなども試しましたが、快適そのものでした。
UQモバイルは1日を通して通信速度が安定しており、いつでも快適にスマホを使えます。
低速通信の使い勝手も◎
UQモバイルは高速通信だけでなく低速通信の使い勝手も良好です。
- プランM/Lは1Mbpsの通信が使い放題
- 速度切り替え対応
大手キャリアでも格安SIMでも、データ通信量を使い切ると低速通信になります。
一般的に低速通信は128~200kbpsと遅く、使い勝手は良くありません。
UQモバイルの低速通信は速度が比較的速く、機能も充実しています。
低速通信を活用したい人にもピッタリです。
プランM/Lは1Mbpsの通信が使い放題!
「くりこしプランM/L +5G」は低速通信の速度が1Mbpsと速いのが特徴です。
一般的な格安SIMの低速通信は200kbpsなので、単純に5倍の速度が出る計算になります。
実際にくりこしプランMの低速通信で以下の用途を使ってみましたが、いずれも快適でした。
- LINE
- SNS
- ブラウジング
- 動画視聴(標準画質)
- 音楽ストリーミング
- 地図アプリ
- ゲーム(プレイのみ)
とくにデータ通信量を気にせず動画を見られるのはありがたいですね。
スマホの場合は画面がそこまで大きくないため、標準画質でもとくに荒いとは感じません。
ちなみにくりこしプランSの低速通信は300kbpsです。
M/Lプランに比べると遅いですが、他社より1.5倍速い計算になります。
動画視聴は難しいですが、LINEやSNSならスマホプランSの低速通信でも十分可能です。
速度切り替えに対応
UQモバイルは速度切り替えに対応しています。
速度切り替えはいつでも高速通信と低速通信を切り替えられる機能です。
UQモバイルでは「節約モード」と呼ばれています。
節約モードをオン(=低速通信)にしている間はデータ通信量を消費しません。
UQモバイルは低速通信の速度が速いので、上記の節約方法と相性が抜群です。
速度切り替えは専用アプリ「My UQ mobile」から手続きできます。

いちいちマイページにアクセスしなくていいので楽ですね。
データ繰り越し対応で無駄がない
UQモバイルはデータ通信量の繰り越しに対応しています。

月末にデータ通信量が余った場合は、翌月に繰り越すことが可能です。
余ったデータ通信量を無駄なく使えますね。

eSIM対応ですぐに使える
UQモバイルはくりこしプラン +5Gから「eSIM」に対応しました。
eSIMはスマホ本体に埋め込まれているタイプのSIMです。
従来のSIMカードと違い、物理カードなしで契約できます。

物理SIMが不要なため、郵送を待つ必要もありません。
申し込みから最短45分でUQモバイルが使えるようになります。
オンラインから手続きすれば、eSIMへの変更および再発行の手数料が無料です。
店舗で手続きすると2,200円のeSIM再発行手数料がかかります。
電話の無制限かけ放題が使える
UQモバイルでは電話の無制限かけ放題が使えます。
オプション名 | 内容 | 月額料金 |
---|---|---|
通話放題 | ・無制限にかけ放題 ・電話きほんパック(V)が無料 | 1,980円 |
通話放題ライト | ・1回10分以内のかけ放題 ・電話きほんパック(V)が無料 | 880円 |
通話パック(60分/月) | 毎月60分まで通話が無料 | 550円 |
月額1,980円で電話が回数・時間とも無制限にかけ放題です。
専用アプリも必要ありません。
スマホ標準の電話アプリからの発信でかけ放題が適用されます。
2022年12月にかけ放題が刷新され、「通話放題」と「通話放題ライト」では「電話きほんパック(V)」を無料で利用できます。
- お留守番サービスEX
- 割込通話
- 三者通話サービス
- 迷惑電話撃退サービス
個別に契約すると月額880円かかるオプションが無料になります。
電話を多用する人にはうれしいオプションですね。
契約縛り&違約金なし

UQモバイルは契約縛りも違約金もありません。
以前は大手キャリアのような2年縛りと高額な違約金がありました。
2019年10月に施行された総務省のルール改正により、現在は契約縛りが廃止されています。
利用してみて、もし気に入らなかったらいつでも解約が可能です。
初めて格安SIMを利用する人でも気軽に試せますね。
自宅セット割で月額料金が安くなる

UQモバイルを対象の電気またはネット回線とセットで利用すると自宅セット割が適用され、月額料金が割引されます。
プラン | 通常料金 | 割引料金 |
---|---|---|
くりこしプランS +5G(3GB) | 1,628円 | 990円 |
くりこしプランM +5G(15GB) | 2,728円 | 2,090円 |
くりこしプランL +5G(25GB) | 3,828円 | 2,970円 |
例えば3GBプランなら月額990円で利用できます。
他の格安SIMにも負けない安さです。
UQモバイルを安くしたいなら、自宅セット割を検討しましょう。
筆者も引っ越しを機にauでんきを契約し、自宅セット割を申し込んでいます。
ほぼすべてのiPhoneで使える

UQモバイルはもちろんiPhoneでも利用が可能です。
SIMフリーモデルはもちろん、大手キャリアのiPhoneもほぼすべての機種が使えます。
大手キャリアのiPhoneはSIMロック解除が必要なケースが多いですが、解除さえすればSIMフリーモデルと使い勝手はほぼ同じです。
以前はiPhoneでテザリングができない問題がありましたが、現在はテザリングも使えます。
手持ちのiPhoneで格安SIMを使いたい人も安心ですね。
直営店舗がある

UQモバイルは直営ショップ「UQスポット」が全国に用意されています。
他の格安SIMはコスト削減のため、家電量販店などに契約カウンターだけを用意しているケースが一般的です。
そういった格安SIMはメールや電話でのサポートがメインです。
対面によるサポートは限定的で、スマホ初心者だと不安かもしれません。
対して、UQモバイルは直営店舗のUQスポットで対面によるサポートを受けることが可能です。
- 新規契約/他社から乗り換え
- 機種変更
- 修理受付
- 契約情報変更(契約住所・連絡先、料金プラン、オプション)
契約だけでなくアフターサポートも受けられます。
初心者でも安心ですね。
最近ではauショップ/au Styleでも取り扱いをスタートしています。
店舗数に関しては格安SIMの中でもピカイチです。
LINEの年齢確認に対応(5Gプランのみ)

UQモバイルはLINEの年齢確認に対応しています。
LINEの年齢確認はID検索を利用するために必要です。
しかし、一般的な格安SIMではLINEの年齢確認ができません。
現行の「くりこしプラン +5G」で、ようやくLINEの年齢確認に対応しました。
ID検索も問題なく利用可能です。
くりこしプラン +5G以外のプラン(くりこしプランやスマホプランなど)では年齢確認をできません。
年齢確認を実施したい場合はくりこしプラン +5Gへプラン変更してください。
UQモバイルのデメリット・イマイチなところ
UQモバイルのデメリット・使ってみてイマイチと感じたところは以下の通りです。
- 月額料金はやや高め
- ハイスペックなAndroidの取り扱いはなし
- 低速通信のバースト転送に非対応
解約手続きは電話のみ→改善
月額料金はやや高め
サービス内容が充実しているUQモバイルですが、月額料金はやや割高です。
例として、もっとも人気がある月3GBプランを他の格安SIMの3~5GBプラン比較してみました。
格安SIM | データ通信量 | 月額料金 |
---|---|---|
UQモバイル | 3GB | 1,628円 |
BIGLOBEモバイル | 3GB | 1,320円 |
HISモバイル | 3GB | 790円 |
IIJmio | 4GB | 990円 |
LIBMO | 3GB | 980円 |
LinksMate | 3GB | 902円 |
mineo | 5GB | 1,518円 |
NUROモバイル | 3GB | 792円 |
OCNモバイルONE | 3GB | 990円 |
イオンモバイル | 3GB | 1,078円 |
日本通信SIM(290プラン) | 3GB | 730円 |
2021年に格安SIMの値下げが相次ぎました。
その結果、3~4GBでも月額1,000円を下回ることが当たり前になっています。
そう考えると、3GBで1,628円のUQモバイルはやや割高です。
通信速度やサポート体制など、品質を加味したうえで「この価格差なら気にしない」と思うのであればUQモバイルがおすすめです。
また、自宅セット割を適用した場合は3GBプランで月額990円と、他の格安SIMにも負けない安さになります。
ハイスペックAndroidは取り扱いなし
UQモバイルではハイスペックなAndroidの取り扱いはありません。
購入できるのはAQUOS senseシリーズやGalaxy Aシリーズなどエントリー~ミドルクラスが中心です。

ハイエンドモデルは購入できないため、3Dゲームをプレイする人やカメラにこだわりがある人だと物足りません。
高性能なAndroidスマホを使いたい場合はAmazonなどで別途購入してください。
iPhoneについてはiPhone 12やiPhone SE(第3世代)など、それなりにスペックが高いモデルも取り扱っています。
また、オンラインショップでは頻繁にセールを実施するなど、販売価格は割安です。
「そこまでスペックは必要ないから、なるべく安く買いたい」という人にはUQモバイルのセット購入もおすすめです。
低速通信のバースト転送に非対応
UQモバイルの低速通信は「バースト転送」に非対応です。
バースト転送が使えれば、低速中でもウェブサイトやSNSがサクッと表示されます。
動画や音楽ストリーミングも、最初の読み込みがスムーズです。
以前はUQモバイルでもバースト転送が使えました。
しかし、現行のくりこしプラン +5Gはバースト転送に対応していません。
せっかく速度が速い節約モードがあるのに、バースト転送非対応は残念ですね。
解約手続きは電話のみ→改善
UQモバイルは以前まで電話でしか解約できませんでした。
現在は改善され、解約もMNP転出もオンラインでできます。

わざわざオペレーターに電話をかける必要はなくなりました。
ありがたいですね。
UQモバイルの評判・口コミ
ここではUQモバイルの評判・口コミを集めてみました。
UQモバイルの良い評判・口コミ
まずはUQモバイルの良い評判・口コミからです。
やはり通信速度の速さが評価されていますね。
また、意外にも「月額料金が安くなった」という声が多くありました。
他の格安SIMに比べるとやや割高なのですが、大手キャリアに比べると確かに割安です。
UQモバイルの悪い評判・口コミ
続いてはUQモバイルに関する悪い評判・口コミです。
「速度が遅い」という意見もいくつか見られました。
利用する場所や時間帯によっては、速度が遅くなることもあるようです。
とは言え、これはどんなキャリア・格安SIMを使っていても起こります。
また、5Gプランからバースト転送がなくなったことを残念がる声もありました。
節約モードを活用したい人にとっては、残念な仕様です。
低速通信も十分速いですが、どちらかと言うと高速通信を利用したい人に向いていますね。
UQモバイルのキャンペーン

2023年5月、UQモバイルで実施されているキャンペーンは以下の通りです。
UQモバイルオンラインショップでSIMのみ契約すると、最大13,000円相当のau PAY残高がもらえます。
契約方法 | 物理SIM | eSIM |
---|---|---|
新規 | 3,000円 | 6,000円 |
MNP | 6,000円 | 9,000円 |
MNP+増量オプションII | 10,000円 | 13,000円 |
MNP+増量オプションII+eSIMで最大13,000円相当の還元です。
SIMのみ契約なら、プランSでも最大限もらえる今がチャンスですよ!
端末セットの場合もMNP+増量オプションII加入なら端末代が22,000円割引されます。
UQモバイルをお得に契約するなら、増量オプションIIへの加入はマストです。
まとめ
以上、UQモバイルのレビューでした。
- 通信速度がとにかく速い
- 低速通信の使い勝手も◎
- データ繰り越し対応で無駄がない
- eSIM対応ですぐに使える
- 電話の無制限かけ放題が使える
- 契約縛り&違約金なし
- 自宅セット割で月額料金が安くなる
- ほぼすべてのiPhoneで使える
- 直営店舗がある
- LINEの年齢確認に対応(5Gプランのみ)
- 月額料金はやや高め
- ハイスペックなAndroidの取り扱いはなし
- 低速通信のバースト転送に非対応
解約手続きは電話のみ→改善
UQモバイルは通信速度の速さが最大の特徴です。
1日を通して安定しており、平日お昼や夕方などの混雑時も速い速度が出ます。
プランM/Lは低速通信も最大1Mbpsと速めです。
その他にも無制限かけ放題や直営店舗でのサポートなど大手キャリアのサブブランドならではの充実したサービス内容が魅力です。
以前はデメリットが多かった印象ですが、現在は2年縛りや違約金がなくなってデメリットは少なくなりました。
強いて言えば割引なしだと月額料金がやや割高なくらいでしょうか。
あとはデメリットらしいデメリットはありません。
月額料金を節約しつつ、大手キャリアと変わらない快適な使い勝手を維持したい人にはUQモバイルがおすすめです。
店舗でサポートを受けられるので、初心者でも安心です。