UQモバイルは2020年6月から新プラン「スマホプランR」をスタートさせました。
従来のスマホプランMと同じ月額料金でデータ通信量が1GB増量。
さらに低速通信の最大通信速度が300kbpsから1Mbpsに大幅アップしています。
無制限の低速通信で動画視聴やSNSが快適に利用可能です。
速度にこだわらない人にとっては使い放題プランとしても契約できます。
4月にスタートした楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」を意識したプランですね。
とはいえ、実際には「低速通信が1Mbps」と言われてもピンとこない人が多いと思います。
そこで今回はスマホプランRを実際に契約し、1Mbpsの低速通信を試してみました。
スマホプランRの内容をおさらい
まずはスマホプランRの内容をおさらいしておきましょう。
スマホプランRの内容 | |
---|---|
月額料金 | 3,278円 |
データ通信量 | 10GB |
低速通信の最大通信速度 | 1Mbps |
契約縛り | なし |
違約金 | なし |
月額料金は従来のスマホプランMと同じです。
データ通信量は9GBから10GBにアップしています。
契約縛りや違約金がない点や、割引(家族割やギガMAX月割など)が使える点もスマホプランMと同じです。
1Mbpsの低速通信が使い放題
スマホプランRの最大の特徴は1Mbpsの低速通信が使い放題なことです。
4月にスタートした楽天モバイルのRakuten UN-LIMITに対抗していますね。
1Mbpsの速度が出ていれば、スマホで利用するたいていの用途は快適です。
詳細は後ほど述べますが、SNSや標準画質の動画視聴、音楽ストリーミングなどはストレスなく利用できますよ。
スマホプランRの低速通信をチェック
スマホプランRの特徴でもある1Mbpsの低速通信ですが、
「本当に1Mbps出るのか」
「1Mbpsの速度が出ると具体的にどのようなアプリやサービスが使えるのか」
と疑問に思っている人もいるでしょう。
そこで、実際にスマホプランRの低速通信だけで丸1日を過ごし、その使い勝手をチェックしてみました。
実測値は確かに1Mbps
まずスマホプランRの低速通信の速度を測定してみました。
測定にはGoogleスピードテストを利用しています
下り・上りともに1Mbpsの通信速度が出ていますね。
理論値通りです。
一応、4回の時間帯に分けて低速通信の速度を測定していましたが、下り速度は常に1Mbpsの速度が出ていました。
下り速度 | 上り速度 | |
---|---|---|
朝 | 1.00Mbps | 0.45Mbps |
昼 | 1,05Mbps | 0.97Mbps |
夕方 | 1.01Mbps | 1.06Mbps |
夜 | 1.07Mbps | 0.80Mbps |
ただ、上り速度は少しばらつきがありました。
それでも400kbpsを下回ることはなかったので、他社の低速(200kbps)より快適なことには変わりないでしょう。
さらにUQモバイルは最初の読み込みだけ高速通信が使える「バースト転送」に対応しています。
速度測定の際も、最初だけ2~3Mbpsの速度が出ていました。
最大1Mbps+バースト対応なら、たいていの用途は快適に使えそうですね。
標準画質の動画視聴やゲームもOK
続いてスマホプランRの低速通信でさまざまなアプリやサービスを試してみました。
その結果を簡単にまとめると以下の通りです。
アプリ・サービス | 快適度 |
---|---|
LINE | 〇 |
◎ | |
◎ | |
YouTube(480p) | 〇 |
YouTube(720p) | × |
Apple Music | ◎ |
Google Map | 〇 |
アプリのダウンロード | △~×(容量による) |
ドラクエウォーク | ◎ |
1Mbpsでも多くの用途は快適でした。
LINE・TwitterなどのSNSやブラウジングは結構サクサク。
写真が多いInstagramはやや読み込みに時間がかかりますが、許容範囲内ですね。
動画視聴も標準画質であればほとんど止まることなくスムーズに再生されます。
音楽ストリーミングも非常に快適でした。
一方、高画質な動画の再生は厳しいですね。
読み込みが長く、再生されてもすぐ止まってしまいます。
アプリのダウンロードについては容量が数十MBの小さいものなら、なんとかダウンロード可能です。
しかし、それ以上の容量のアプリは時間がかかりすぎて実用的ではありません。
直近3日間の制限は気にしなくてよさそう
UQモバイルにはいわゆる「直近3日制限」がありますが、低速通信に限ってはあまり気にしなくてよさそうです。
具体的に言うと、UQモバイルでは3日間で6GB以上のデータ通信を使うと一時的に速度が制限されます。
低速通信中はデータ通信量こそ消費しませんが、上記の制限の対象です。
高速通信はもちろん、低速通信も使いすぎると制限がかかる可能性があります。
「それじゃあ使い放題じゃないじゃん」
って思うかもしれませんが、低速通信に限ってはこの制限は気にしなくてもOKです。
1日中、動画視聴やアプリのダウンロードなんかを低速通信で使っていましたが、利用したデータ通信量は1.6GBでした。
このペースで3日間使っても4.8GBです。
よほど特殊な使い方をしない限り、1Mbpsの低速通信を3日で6GBも使うことはないでしょう。
Rakuten UN-LIMITとどっちがお得?
スマホプランRは4月にスタートした楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」に対抗するために作られたプランです。
では、スマホプランRと楽天モバイルならどちらがお得なのでしょうか?
比較してみました。
スマホプランR | Rakuten UN-LIMIT | |
---|---|---|
月額料金 | 3,278円 | 0~3,278円 |
データ通信量 | 10GB | 楽天回線エリア:無制限 パートナー回線エリア:5GB |
繰り越し | あり | なし |
低速通信の最大通信速度 | 1Mbps | 1Mbps |
無制限かけ放題 | 1,870円 | 無料 |
どちらも3,278円で1Mbpsの低速通信が使い放題です。
スマホプランRはかなり楽天モバイルを意識しているのが分かります。
スマホプランRと楽天モバイル、どちらにするかのポイントは以下の2つです。
- 楽天回線エリアに住んでいるかどうか
- 電話のかけ放題を使うかどうか
かけ放題なし&楽天回線エリア外ならスマホプランRがお得
かけ放題が不要で、なおかつ楽天回線エリア外に住んでいるならスマホプランRがお得です。
楽天モバイルは楽天回線エリア外だと月5GBしか使えません。
それなら同じ値段で10GB使えるUQモバイルのほうがコスパが良いですね。
しかもUQモバイルには家族割やWiMAX・ビッグローブ光とのセット割もあります。
割引が適用されると2,728円で利用可能です。
楽天回線エリア内またはかけ放題ありなら楽天モバイルがお得
楽天回線エリア内に住んでいる人および電話のかけ放題を使う人なら楽天モバイルがお得です。
楽天モバイルは楽天回線エリア内ではデータ通信を無制限に使えます。
月額2,980円で使い放題は破格の安さですね。
スマホプランRの10GBより断然たくさんのデータ通信を使えます。
また、電話のかけ放題を使う場合も楽天モバイルがお得です。
- 楽天モバイル(かけ放題無料):3,278円
- スマホプランR+かけ放題:5,148円
楽天モバイルは電話のかけ放題も無料です。
一方、UQモバイルでは1,870円のオプション料がかかります。
かけ放題を利用するなら楽天モバイルがお得ですね。
ただし、楽天モバイルのかけ放題はiPhoneでは利用できません。
そもそも楽天モバイルは使えるiPhoneがかなり制限されています。
現時点では、iPhoneを制限なく使いたい人はUQモバイルが無難ですね。
楽天モバイルは1年間無料なので併用もおすすめ
現在、楽天モバイルは先着300万人まで月額料金が1年間無料です。
初期費用もポイントで還元されるので、一切コストをかけずに契約できます。
楽天モバイルもUQモバイルも契約縛りがなく、いつでも違約金なしで解約可能です。
迷う場合は両方を同時に契約し、じっくり試してみるのもあり。
その際、2枚のSIMカードを使えるDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)対応スマホなら1台で両方のSIMが使えて便利ですよ。
僕もiPhone SE(第2世代)で楽天モバイルのeSIMを利用し、物理SIMで別の格安SIMを利用しています。
まとめ
スマホプランRは10GBのデータ通信が使えて月額3,278円とかなりコスパが良いです。
しかも1Mbpsの低速通信が使い放題。
実際に試してみたところ、動画視聴(480p以下)やSNS、音楽ストリーミングなどはたいていの用途は快適でした。
高画質な動画の再生や大容量ファイルのダウンロードなどをしないのであれば、常時1Mbpsでも困りません。
楽天モバイルをかなり意識していますが、現時点だと多くの人にとってはスマホプランRのほうがおすすめですね。