2020年4月24日、ついにiPhone SE(第2世代)が発売されました。
コンパクト&廉価なiPhoneを望んでいた人にとっては、待ちに待ったモデルです。
見た目はiPhone 8とほぼ同じですが、A13チップを搭載しeSIMに対応するなど着実に進化しています。
それでいて価格は約5万円からとかなり割安です。
初代iPhone SEはコストパフォーマンスの良さでも人気になりました。
本記事ではそんなiPhone SE(第2世代)をiPhone 8や初代iPhone SEと比較しつつ、レビューしていきます。
iPhone SE(第2世代)の見た目は8にそっくり
さっそく、外観からチェックしていきます。
今回購入したカラーは(PRODUCT)REDです。
写真だと少し明るく見えますが、実物は深みがある落ち着いた赤色です。
今回は奥さん用に買いましたが、男性が使っても違和感ありません。
サイズや厚みはiPhone 8と全く同じです。
目をつぶって持ってみると、全く違いがわかりません。
実物を比較してみても、背面はiPhone 8そっくりです。
Appleのロゴの位置が少し違いますが、もはや誤差レベルです。
カメラの配置は同じですし、背面だけ見ても見分けがつきません。
初代SEとも比較してみました。
やはり、初代に比べるとiPhone SE(第2世代)は大きいですね。
とはいえ、iPhone SE(第2世代)もXR以降のiPhoneやここ最近のAndroidスマホと比べると小型です。
片手でもラクラク持てます。
続いては前面です。
ベゼルが太いのがなんともノスタルジックですね。
お馴染みのホームボタンが帰ってきました。
実に3年ぶりです。
初代iPhone SEと違い、感圧式ホームボタンです。
最初は違和感がありますが、慣れてしまえばどうってことありません。
そしてやっぱりTouch ID(指紋認証)は便利です。
前面もiPhone 8と比較してみました。
(PRODUCT)REDは縁が黒いため大きく見えますが画面サイズも全く同じです。
一応、iPhone SE(第2世代)は画面の端がラウンドしていますがぱっと見では違いが分かりません。
ほんと、見た目はiPhone 8をそのまま流用したって感じですね。
初代iPhone SEとも比べてみました。
ディスプレイのサイズが全然違いますね。
初代のコンパクトさは確かに魅力ですが、視認性はiPhone SE(第2世代)のほうが圧倒的です。
底面にはLightning端子とデュアルスピーカーがあります。
一部の噂ではイヤホンジャックが復活するという情報がありましたが、残念ながらイヤホンジャックは非搭載です。
AirPodsが売れていますし、Appleはもうイヤホンジャックをつける気はないかもしれませんね。
iPhone 8のケースが使える
iPhone SE(第2世代)は見た目もサイズもiPhone 8とほぼ同じです。
となると「iPhone SE2でiPhone 8のケースが使えるのかどうか」が気になりますよね。
結論から言うと基本的にはiPhone 8のケースを利用可能です。
筆者の妻もiPhone 8/7用として発売されているケースをそのままiPhone SE(第2世代)に付けましたが、全く違和感がありません。
100均で買ったiPhone 8の用の少し柔らかい透明ケースもつけましたが、こちらもピッタリでした。
iPhone 8のケースはiPhone SE(第2世代)でも使える可能性が高いです。
ただ、さきほども言った通りディスプレイの端がラウンドしているためハードケースだと隙間ができる可能性があります。
心配な人はちゃんとiPhone SE2対応と書かれたケース・フィルムを購入しましょう。
イヤホン-Lightning変換アダプタは付属せず
iPhone SE(第2世代)の付属品は以下の通りです。
iPhone 8にはLightning端子に手持ちの有線イヤホンを挿せる「Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」が付属していました。
しかし、iPhone SE(第2世代)には付属していません。
手持ちの有線イヤホンを使いたい人は別途変換アダプタを購入してください。
iPhone SE(第2世代)のスペック
iPhone SE(第2世代)のスペックをまとめました。
スペック | iPhone SE(第2世代) |
---|---|
カラー | ブラック ホワイト レッド |
サイズ | 幅約67.3mm 高さ約138.4mm 厚さ約7.3mm |
重さ | 約148g |
ディスプレイ | 約4.7インチ(1,334×750) |
リフレッシュレート | 60Hz |
OS | iOS 16(要アップデート) |
SoC | A13 Bionic |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 64GB/128GB/256GB |
アウトカメラ | 1200万画素 |
インカメラ | 700万画素 |
バッテリー | 1,821mAh |
対応SIM | nanoSIM + eSIM |
DSDV | 〇 |
5G | × |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11ac) |
Bluetooth | 5.0 |
防水・防塵 | IP67 |
おサイフケータイ | 〇 |
CPUにはiPhone 11/11 Proにも搭載されている最新の「A13チップ」を採用しています。
最新のA16チップより3世代古いものの、処理性能はまだまだ現役です。
その他にも物理SIM不要で契約できる「eSIM」やWi-Fiの最新規格「Wi-Fi6」にも対応するなど、細かい点が進化しています。
ストレージやバッテリー容量、防水/Apple Pay/ワイヤレス充電対応などはiPhone 8と同じです。
良いところは残しつつ、着実に進化しているのが分かりますね。
Antutuスコアは約48万
ベンチマークソフト「Antutu」でスコアを計測してみました。
スコアは「486,324」でした。
参考までに、同じSoCを搭載するiPhone 11 Proが520,000くらいです。
- iPhone SE(第2世代)
44,800円~でスコアは約49万 - iPhone 11 Pro
106,800円~でスコアは約52万
4万円台で50万近いスコアを出すiPhone SE(第2世代)のコスパは恐ろしいですね!
ちなみに、見た目がほぼ同じiPhone 8のスコアは274,080でした。
見た目は同じでも、処理性能は全く異なりますね。
実際にiPhone SE(第2世代)ならSNSや動画視聴、ネットサーフィンなどあらゆる動作が快適です。
3Dゲームも快適そのもの
iPhone SE(第2世代)でいくつかゲームをやってみました。
2Dゲームでも3Dゲームでもサクサク動いて快適そのものです。
5万円以下のスマホで、これだけ3Dゲームを快適にプレイできるのは驚きました。
実際にFGOをプレイした動画を貼っておきます。
A13を搭載したiPhone SE(第2世代)ならコアなゲームユーザーでも快適にゲームライフを送れますよ。
iPhone SE(第2世代)のカメラ性能をチェック
iPhone SE(第2世代)のカメラはイン・アウトともにシングルレンズです。
最近ではデュアル/トリプルレンズが当たり前なので、少し物足りなく感じるかもしれません。
実際、上位モデルに比べるとカメラ性能は劣ります。
ただ、普段使いならiPhone SE(第2世代)でも十分です。
いくつかiPhone SE(第2世代)の作例をどうぞ。
日常の撮影なら全く問題ないレベルです。
ほんのり背景もボケます。
ただポートレートモードは人物にしか使えないのが難点です。
iPhone 11/iPhone 11 Proでは人物以外にもポートレートを利用できます。
やっぱり上位モデルには適いません。
iPhone 8より少し明るく
iPhone SE(第2世代)のカメラはハードの面ではiPhone 8と全く同じです。
ただ、チップセットがA13になったことで画像処理能力が向上しています。
iPhone 8よりキレイにボケるようになりましたし、ポートレートも利用可能です。
全体的にiPhone SE(第2世代)のほうがやや明るいですね。
とは言え、素人目で見るとあまり差がありません。
初代SEからは大きな進化
初代iPhone SEと比較するとiPhone SE(第2世代)のカメラは大きく進化していることが分かります。
iPhone SE(第2世代)のほうが明るく、色味も自然ですね。
くもり空も白飛びしていません。
初代iPhone SEから乗り換えるなら、カメラの進化も十分体感できるでしょう。
夜景もそこそこキレイに撮れる
iPhone SE(第2世代)はスマホカメラが苦手とする夜景もまずまずキレイに撮影できます。
明るいライト部分が白飛びしやすいのがちょっと気になりますね。
それ以外は大きなノイズもなく、まずまずきれいに撮影可能です。
これ以上こだわるなら、iPhone SE2ではなくiPhone 11/11 Proを買ったほうがいいでしょう。
バッテリー性能をチェック
iPhone SE(第2世代)はバッテリー容量もiPhone 8と同じです。
しかし、A13チップのおかげでバッテリー持ちが向上している可能性もあります。
ここからはバッテリー性能のチェックです。
バッテリー持ちは悪い
まずはバッテリー持ちのテストです。
以下の状態でYouTubeの動画を再生し、電源が切れるまでの時間を計測してみました。
結果は4時間57分でした。
バッテリー容量が少ないため、電池持ちもあまりよくありません。
コストを抑えるためにはしょうがないですが、もう少し多めのバッテリーを搭載してほしかったのが本音です。
反対にSNSやネットサーフィンなどが中心のライトユーザーであれば、丸1日はなんとか持ちます。
標準のアダプタでは充電が遅い
続いて充電速度のテストです。
さきほどのテストが終わった状態で充電を開始し、100%になるまでの時間を測定しました。
テストの結果、充電完了にかかった時間は2時間18分でした。
バッテリー容量が少ない割には結構時間がかかりました。
これは付属の純正アダプタを使ったからです。
高速充電に対応した別売りのアダプタを使えば、もっと早く充電できます。
18W高速充電アダプタを使った場合は、
引用元:iPhone SE – Apple(公式)
ゼロから最大50パーセントまで30分で充電できます。
充電速度を重視する人は急速充電対応アダプタを購入しましょう。
ワイヤレス充電はとにかく楽
iPhone SE(第2世代)はワイヤレス充電に対応しています。
実際にQi規格のワイヤレス充電器に乗せたところ、しっかり充電されました。
通常の充電よりやや遅いですが、置くだけなのでとにかく楽です。
ワイヤレス充電を利用したい人はQi規格対応の充電器を購入しましょう。
Apple Pay(Felica)対応で買い物もスムーズ
iPhone SE(第2世代)はApple Pay(Felica)に対応しています。
iDやQUICPay、モバイルSuicaといった電子マネーが利用可能です。
筆者は普段おサイフケータイで買い物をしています。
おサイフケータイなら端末をかざすだけなので、本当に楽です。
iPhone SE(第2世代)の場合はTouch IDの認証が必要なのが面倒そうだなぁと思っていました。
でも実際には認証がスムーズなので意外と煩わしくないですね。
eSIM対応、物理SIMとの併用も可
iPhone SE(第2世代)はeSIMに対応しています。
物理的なSIMと併用することで、2つの回線を同時に利用することが可能です。
筆者も楽天モバイルのeSIMを契約したのでさっそく試してみました。
他の格安SIMの物理SIMと併用していますが、問題なく利用できています。
まとめ
以上、iPhone SE(第2世代)のレビューでした。
約5万円という手ごろな価格ながらiPhone 11/11 Pro並みの処理性能を持つ高コスパモデルに仕上がっています。
バッテリー周りはやや不満がありますが、それ以外には大きなデメリットもありません。
本体サイズもここ最近のスマホとしてはかなり小さい部類です。
片手でも楽に持てますよ。
ホームボタン派のiPhoneユーザーの買い替えはもちろん、コスパに優れるハイスペックスマホを求める人にもおすすめできる1台です。
iPhone SE(第2世代)も、驚異的なコスパで大ヒット間違いなしです。