AQUOS sense5Gはシャープから発売されているミドルクラスのスマホです。
コスパの高さで人気の「AQUOS senseシリーズ」最新モデルで、シリーズで初めて5Gに対応しました。
従来モデルの売りだった電池持ちがさらに良くなり、処理性能も強化されるなど着実に進化しています。
また、ドコモで用意されている限定カラーがかなり魅力的です。
筆者も限定カラー目当てにドコモで購入してしまいました(笑)
そんなドコモ版AQUOS sense5Gを実際に購入・利用して分かったメリット・デメリットについて本音でレビューしたいと思います。
購入の決め手は美しいデザイン
今回はドコモオンラインショップ限定カラーである「スカイブルー」を購入しました。
めっちゃキレイな色合いじゃないですか?
とてもクールで美しいブルーです。
シルバーに近い色合いで、派手過ぎないけどおしゃれに仕上がっています。
普段はSIMフリー版を待ってから買うのですが、今回はスカイブルーのためにドコモ版を買いました。
アルミボディで、サラサラとした手触りが気持ちいいですね。
ガラスボディとはまた違った良さがあります。
背面の左上にカメラ、カメラの真ん中にはFelicaのアンテナがあります。
おサイフケータイを使う際はカメラをタッチする感覚で利用すればOK。
中央には「docomo 5G」のロゴがあります。
これがなければもっとシンプルなのですがねl。
本体上部にはイヤホンジャックです。
こう見るとカメラはちょっと出っ張ってます。
下部にはUSB Type-Cポートを備えます。
側面右側には音量ボタンと電源ボタン、そしてその間にアシスタントキーがあるのが特徴です。
Googleアシスタントもしくはエモパー(シャープのAIアシスタント)を呼び出せる専用キーです。
昨年末に買ったmoto g9 playにも同じようなボタンがありましたね。
側面左側にはSIMカードスロット。
他のモデルと同じくSIMピンなしで引っ張りだせるタイプです。
前面はこんな感じ。
中央に小さいノッチがあります。
従来モデル同様、前面に指紋認証センサーが配置されています。
片手で持てるほどよいサイズ感
AQUOS sense5Gは片手で持てるちょうど良いサイズです。
特別コンパクトとは言えませんが、ここ最近の大型スマホと比べると小さく片手でも持てます。
重量は178gで、思ったよりズッシリしてます。
それでも200g前後のスマホと比べるとやっぱり軽いですね。
付属品はほぼなし
ドコモ版AQUOS sense 5Gの付属品は説明書とデータ移行用のUSB-Cアダプタのみです。
ケースや保護フィルムはもちろん、ACアダプタやUSBケーブルもついていません。
micro USBに対応したスマホから乗り換える場合はUSB Type-Cケーブルも忘れずに買ってください。
普段はSIMフリースマホをよく買うので、この付属品はすごく寂しく感じますね。
せめてケーブルくらいつけてほしいです。
ただデータ移行用のUSB-Cアダプタはとても便利でした。
セットアップ時にUSBケーブルで古いスマホと接続するだけで簡単にデータ移行ができます。
付属品が一切ないので、ケースや保護フィルムは自分で購入する必要があります。
筆者はエレコムのケースとラスタバナナの保護フィルムを購入しました。
ケースも保護フィルムもピッタリです。
ちなみにケースや保護フィルムはドコモオンラインショップでも購入可能です。
普段使いなら問題ないスペック
AQUOS sense5G(ドコモ版)のスペックを一覧表にまとめました。
スペック | AQUOS sense5G(ドコモ版) |
---|---|
カラー | ライトカッパー ニュアンスブラック オリーブシルバー ライラック コーラルレッド スカイブルー イエローゴールド |
サイズ | 幅約71mm 高さ約148mm 厚さ約8.9mm |
重さ | 約178g |
ディスプレイ | 約5.8インチ,FHD+(2,280×1,080) |
リフレッシュレート | 60Hz |
OS | Android 11 |
SoC | Snapdragon 690 5G |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB |
アウトカメラ | 1200万画素+1200万画素+800万画素 |
インカメラ | 800万画素 |
バッテリー | 4,570mAh |
対応SIM | nanoSIM |
DSDV | × |
5G | 〇 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11ac) |
Bluetooth | 5.1 |
防水・防塵 | IPX5/IPX8、IP6X |
おサイフケータイ | 〇 |
CPU(SoC)はミドルクラスで5G対応の「Snapdragon 690 5G」を搭載しています。
他のSnapdragon 600番台のSoCを圧倒する処理性能を持っており、普段使いで困ることはまずありません。
詳しくは後述しますが、ある程度なら3Dゲームもプレイできます。
その他の注目ポイントはバッテリーです。
AQUOS史上最大となる4,570mAhの大容量バッテリーを積んでいます。
こちらも詳細は後述しますが、電池持ちはかなりのものです。
Antutuスコアは約27万
ベンチマークソフト「Antutu」を走らせてみました。
スコアは27万5,000前後でした。
他のSnapdragon 600番台のスコアが20万前後なのを考えると、処理性能が比較的高いと言えます。
このスコアなら、スペックにこだわる人や重たい3Dゲームをガンガンプレイする人でなければ使って困ることはないでしょう。
ハイエンドモデルから乗り換えると少しもたつくように感じます。
逆に普段から2~3万円代のミドルクラスを使っているなら、動作が快適になって驚くくらいです。
ゲームも比較的快適にプレイ可能
AQUOS sense5Gでいくつかゲームを試してみました。
動作の軽い2Dゲームは全く問題なくプレイ可能。
3Dゲームなど、負荷の大きいゲームも割と快適にプレイできました。
試しにFGOをプレイした動画を上げておきます。
趣味でゲームをプレイしている人ならたいていのソシャゲは問題ありませんね。
ガチ勢や妥協したくない人はもう少しスペックが高いスマホがおすすめです。
カメラ性能をチェック
続いてはAQUOS sense5Gのカメラ(アウトカメラ)性能をチェックします。
AQUOS sense5Gのアウトカメラは3つのカメラで構成されるトリプルレンズカメラです。
標準カメラに加えて広角カメラと望遠カメラを搭載しており、ミドルレンジながら多彩な写真を撮影できます。
まずは標準カメラのオート設定でいくつか写真を撮影してみました。
AQUOS sense5GのカメラはAI機能に対応しています。
以下の作例はすべてAI機能をオンにして撮影した写真です。
明るいところでは比較的キレイな写真が撮影できます。
AIによる補正は結構強めで、鮮やかでクッキリとした色合いです。
続いては広角カメラを試してみました。
ビルなどの高い建物を撮影する際、広角カメラを使うと全体を撮影しやすいですね。
広い範囲を含めた風景写真などを撮りたいときにも便利です。
広角カメラにすると端っこが歪むことがありますが、AQUOS sense5Gの広角カメラはそこまで歪みません。
続いて望遠カメラです。
光学で2倍、デジタルで8倍、ハイブリッドで16倍のズームに対応しています。
光学2倍ズームは結構キレイです。
4倍も、ノイズは乗りますがなんとか見られます。
5倍以上はかなり荒く、実用的ではありません。
ちゃんと撮影できるのは2~4倍ズームでしょう。
ポートレートはしっかりぼける
背景をぼかすポートレートにも対応しています。
キレイに背景がぼけていますね。
被写体と背景の境界が少し曖昧になることもありますが、この価格帯なら十分でしょう。
夜景はそこそこ
AQUOS sense5Gは夜景モードにも対応。
暗い所でカメラを起動すると、AIが自動的に夜景モードをオンにしてくれます。
夜景モードを使うと、通常よりも明るい写真を撮影可能です。
上位機種と比べるとややノイズが発生します。
また、光る看板など明るい部分が白飛びしやすいです。
とはいえ、手持ちでこれだけ撮れるならミドルレンジとしては合格レベルでしょう。
その他のモードも充実
上記以外にも、AQUOS sense5Gは多彩な撮影モードを搭載しています。
例えば「ふんわり」では色味を抑えた優しい感じの写真を撮影できます。
「接写」モードでは被写体の至近距離で撮影が可能です。
「モノクロ」を使えば、何気ない1枚も少しおしゃれな感じになります。
AQUOS sense5Gはカメラに特化したスマホではないものの、それなりにいろいろな写真が撮れて楽しいですよ。
シャッターを切ってから保存まで遅い
AQUOS sense5Gのカメラを使っていて思ったのですが、シャッターを切ってから写真が保存されるまで結構時間がかかります。
公式のよくある質問を見ると撮影自体はシャッターを押した瞬間に終わっているようです。
Q.【AQUOS sense5G】カメラアプリにて、シャッターを押下してから保存までに時間がかかる
シャッターを押下したあと、画像によって補正処理をするときがあります。A.この処理中は、サムネイル画像を表示するまで若干時間を要する場合があります。なお、撮影画像はシャッターを押下したタイミングで撮影されております。
引用元:【AQUOS sense5G】カメラアプリにて、シャッターを押下してから保存までに時間がかかる – よくあるご質問
シャッターを押してからサムネが表示されるため、2~3秒ほどかかります。
些細なことですが、撮影した写真をサッと確認したいときはちょっと煩わしいです。
バッテリーをチェック
続いてはAQUOS sense5Gの売りの1つであるバッテリー周りをチェックしてみましょう。
電池持ちはかなり良好
まずは電池持ちのテストです。
AQUOS史上最大となる4,570mAhのバッテリーを搭載しているわけですが、実際の電池持ちはどれくらいなのでしょうか。
以下の状態でYouTubeの動画を再生し、電源が切れるまでの時間を計測してみました。
結果は「12時間33分」でした。
実に半日以上に渡って動画を再生し続けていました。
電池持ちはかなりのものですね。
ゲームや動画視聴を頻繁に利用する人でも、丸1日は軽く持つのではないでしょうか。
筆者はブラウジング、Twitter、LINE、写真撮影などがメインですが、1日で30%くらいしかバッテリーが減りません。
毎日充電する必要がないので、かなり楽です。
充電遅め、PD対応アダプタ推奨
続いてバッテリーの充電速度チェックです。
さきほどのテストが終わってバッテリーが0%になってから、100%になるまでの時間を計測しました。
AQUOS sense5GにはACアダプタ・ケーブルが付属していないため、筆者が普段から利用している以下の製品で充電しました。
結果は以下の通りです。
バッテリー残量 | 充電にかかった時間 |
---|---|
50% | 1時間8分 |
80% | 2時間 |
90% | 2時間23分 |
100% | 2時間45分 |
100%になるまでの時間は2時間45分と、やや遅めでした。
50%まで1時間8分、80%まで2時間かかりました。
朝起きて電池がないときなど急いでいるときも、あまり充電できません。
ただ、電池持ちがかなり良いのでゲームや動画視聴をしないなら40~50%充電できれば1日持ちます。
ちなみに、AQUOS sense5Gは急速充電「Power Delivery(PD)」に対応しています。
なるべく早く充電したい人は、PD対応のACアダプタ・ケーブルを用意しましょう。
PD対応ACアダプタなら高速充電が可能
AQUOS sense5G購入後、追加でPD対応のACアダプタとUSBケーブルを購入しました。
さっそく、充電速度をテストしてみました。
条件は前回と全く同じです。
バッテリー残量 | PD対応アダプタ | PD非対応アダプタ |
---|---|---|
50% | 41分 | 1時間8分 |
80% | 1時間16分 | 2時間 |
90% | 1時間36分 | 2時間23分 |
100% | 2時間24分 | 2時間45分 |
PD対応アダプタを利用するとかなり速く充電できることが分かります。
90%まで充電するのにかかる時間はなんと約47分も早くなりました。
90%以降は充電がゆっくりになりますが、それでもPD非対応のACアダプタより20分ほど早く充電できます。
AQUOS sense5Gを早く充電したいなら、PD対応ACアダプタ&ケーブルは必須ですね!
おサイフケータイと防水・防塵対応
AQUOS sense5Gは従来モデル同様、おサイフケータイと防水・防塵に対応しています。
個人的におサイフケータイは必須なので、毎回搭載してくれるのはありがたいですね。
使い勝手自体はこれまでとあまり変わりません。
デザインでも触れましたが、Felicaアンテナがカメラ部分に内蔵されているのが結構便利ですね。
Felicaアンテナが本体中央にあるスマホだと、リーダーにかざしにくいことがありました。
AQUOS sense5GはFelicaアンテナが端っこにあるので、リーダーの形状に関係なくかざせます。
生体認証は指紋と顔に対応
AQUOS sense5Gは生体認証として指紋認証と顔認証に対応しています。
指紋認証はディスプレイ下部にある指紋認証センターをタッチしてロックを解除する方式です。
認証はスピーディで精度も悪くありません。
顔認証はディスプレイ上部のインカメラを利用してロックを解除します。
指紋認証と比べると認証速度が遅く、ワンテンポおいてからロックが解除される感じです。
基本的には指紋認証を使った方が快適ですね。
AQUOSならではの独自機能
AQUOS sense5Gには従来モデル同様、AQUOSならではの便利機能が多数搭載されています。
この中から個人的に便利だと思ったものをいくつか紹介しますね。
Payトリガーで任意のアプリを即起動
筆者がもっとも使っている機能が「Payトリガー」です。
指紋センサーを長押しすることで、指定した決済アプリ(PayPayなど)を素早く呼び出せます。
実際にPayトリガーを使ってみた動画がこちら。
レジに並ぶときにアプリを探さなくてもサッと起動できるのは便利ですね。
ちなみに、Payトリガーという名前ですが決済アプリ以外も指定できます。
ゲーミング設定でゲームが快適に
「ゲーミング設定」はゲームをプレイする際に便利な機能です。
ゲームアプリをインストールすると自動でゲーミング設定の対象になり、ゲーム中にゲーミングメニューが通知欄に表示されます。
例えば「タッチガード」は画面のタップを無効化する機能です。
オート周回中に間違って画面をタップしてしまうのを防いでくれます。
検索用アイコンをタップすると、プレイしているゲームの検索が可能です。
例えばTwitterアイコンをタップするとTwitterで「ゲーム名 攻略」と検索してくれます。
[設定]→[AQUOS便利機能]→[ゲーミング設定]からゲーミング設定に関する項目を変更できます。
ゲーミング設定を適用するアプリを手動で決めたり、検索時のキーワードを変更したりすることが可能です。
アシスタントキーはオフ推奨
アシスタントキーはAIアシスタントをすぐに呼び出せる機能です。
普段からAIアシスタントを使う人には便利ですが、筆者は全く使いません。
誤作動して面倒なので、使わない人はアシストキーをオフにするのがおすすめです。
[設定]→[AQUOS便利機能]→[アシスタントキー]の順に進み[アシスタントアプリ]をオフにすればアシストキーをオフにできます。
電源ボタン長押しでアプリ起動
AQUOS sense5Gは電源ボタン長押しで任意のアプリを起動することも可能です。
[設定]→[AQUOS便利機能]→[便利な操作設定]の[長押しでアプリ起動]から機能のオン/オフ、および呼び出すアプリを変更できます。
筆者は楽天ペイを登録しています。
PayPayを使うときはPayトリガー、楽天ペイを使うときは電源長押しと使い分けられるので便利です。
もちろん決済アプリ以外も登録できます。
自分が普段よく使うアプリを登録しておくといいでしょう。
他社バンドもしっかり対応
ドコモ版AQUOS sense5Gは格安SIMでも利用可能です。
同じドコモ回線の格安SIMはもちろん、au回線のUQモバイルやソフトバンク回線のワイモバイルも使えました。
ただし、公式で動作確認されていない組み合わせは自己責任です。
ドコモ版AQUOS sense5Gで使えた格安SIMの詳細はこちらの記事をどうぞ。
スロットはシングルSIM
ドコモ版AQUOS sense5GのスロットはシングルSIMです。
デュアルSIMではないので、2枚のSIMカードで待ち受けできるDSDVには対応していません。
DSDVを使いたい人は、AQUOS sense5GのSIMフリー版を購入してください。
ドコモ版は購入後にアップデートが必要
ドコモ版AQUOS sense5Gを購入した場合はシステムアップデートを必ず実施してください。
初期設定完了後にフリーズする可能性があるようです。
■種別
品質改善■改善される事象
引用元:SHARP公式
初期設定完了後、初回の再起動中にフリーズする場合があります。
アップデートは[設定]→[システム]→[詳細設定]→[システムアップデート]から実行できます。
なお、こちらの記事ではその他の設定方法もまとめています。
追記:文鎮化の可能性あり
2021年夏ごろから、AQUOS sense5Gに重大な不具合があるという報告がネット上で上がっています。
購入して数ヶ月で起動しなくなる、再起動が無限ループするといった現象が起きるようです。
価格コムのレビュー・評価もかなり荒れています。
かく言う筆者のAQUOS sense5Gも購入から1年ちょっとで文鎮化してしまいました。
復旧する見込みもないため、現在はオブジェとして飾っています。
文鎮化するかどうかは個体差があるようですが、不安な方は購入を控えるほうが良いかもしれません。
不具合さえなければ優秀なモデルだけに、残念ですね。
まとめ
以上、ドコモ版AQUOS sense5Gのレビューでした。
ドコモ版はなんといっても本体カラーが魅力です。
とてもクールできれいなブルーなので、この色だけを目当てに買ってよかったと本気で思っています。
従来モデルから順当にスペックアップしており、コスパも良いと感じました。
思ってたより動作はスムーズですし、カメラもこだわらなければ問題ありません。
バッテリー持ちの良さも素晴らしいですね。
価格は39,600円と安く、MNPなら17,600円で購入できます。
5Gの入門モデルとしてもおすすめです。
おサイフケータイや防水・防塵への対応など、良い所ももちろん引き継いでいます。