moto g64y 5Gはコスパの高さで人気だったmoto g53y 5Gの後継機にあたります。
見た目はさほど変わっていないものの、SoCのグレードアップやカメラ性能の向上など、スペック面は大きく変化しました。
それでいて定価は据え置き、割引後の価格も同じです。
moto g53y 5Gも良い機種ですが、moto g64y 5Gはそこから順当に進化していると感じました。
とはいえ、スペック表だけ見ても違いは分かりにくいかもしれません。
そこで本記事では、moto g64y 5Gとmoto g53y 5Gの違いを、両方所持している筆者が徹底比較しました。
各機種の個別レビューはこちらも見てくださいね。
moto g64y 5Gとg53y 5Gを7項目で比較
moto g64y 5Gとmoto g53y 5Gのスペックを一覧表にまとめました。
スペック | moto g64y | moto g53y |
---|---|---|
価格(定価) | 21,996円 | 21,996円 |
カラー | スペースブラック シルバーブルー バニラクリーム | インクブラック アークティックシルバー ペールピンク |
サイズ | 幅約73.82mm 高さ約161.56mm 厚さ約7.99mm | 幅約74.66mm 高さ約162.7mm 厚さ約8.19mm |
重さ | 約177g ※バニラクリームは約180g | 約183g |
ディスプレイ | 約6.5インチ, LCD FHD+(2,400×1,080) | 約6.5インチ, LCD HD+(1,600×720) |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
OS | Android 14 | Android 14 ※要アップデート |
SoC | Dimensity 7025 | Snapdragon 480+ 5G |
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 128GB | 128GB |
アウトカメラ | ①5000万画素(f/1.8、メイン、OIS) ②200万画素(f/2.4、マクロ) | ①5000万画素(f/1.8、メイン) ②200万画素(f/2.4、マクロ) |
インカメラ | 1600万画素(f/2.4) | 800万画素(f/2.0) |
スピーカー | ステレオ | ステレオ |
バッテリー | 5,000mAh(30W) | 5,000mAh(18W) |
対応SIM | nanoSIM + eSIM | |
DSDV | 〇 | 〇 |
5G | 〇 | 〇 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11ac) | |
Bluetooth | 5.3 | 5.1 |
防水・防塵 | IP52 | IP52 |
おサイフケータイ | 〇 | 〇 |
この中でも、今回は以下の7項目に着目して比較していきます。
デザイン・サイズ感:ほぼ同じ
まずはデザインやサイズ感などの比較ですが、サイズ・重量はほとんど変わりません。
項目 | moto g64y 5G | moto g53y 5G |
---|---|---|
カラー | スペースブラック シルバーブルー バニラクリーム | インクブラック アークティックシルバー ペールピンク |
サイズ | 幅約73.82mm 高さ約161.56mm 厚さ約7.99mm | 幅約74.66mm 高さ約162.7mm 厚さ約8.19mm |
重量 | 約177g ※バニラクリームは約180g | 約183g |
背面はカラーリングこそ違うものの、カメラの配置などデザインはほとんど変わっていません。
一応、moto g64y 5Gのほうがわずかに小さく、軽くなっています。
両手で持ってようやく分かるくらいの差なので、サイズ・重さはほぼ同じと思ってもらえればOKです。
どちらも大きい割には軽いですよ。
カラーについては人によって好みが分かると思います。
ただ、ヴィーガンレザー風のボディを採用しているのはmoto g64y 5Gのバニラクリームのみです。
レザー風の質感が好きな人は、moto g64y 5Gを選びましょう。
ディスプレイ:moto g64y 5GはFHD+
moto g64y 5Gとmoto g53y 5Gの大きな違いの1つがディスプレイです。
項目 | moto g64y 5G | moto g53y 5G |
---|---|---|
画面サイズ | 約6.5インチ, LCD | 約6.5インチ, LCD |
解像度 | FHD+(2,400×1,080) | HD+(1,600×720) |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
moto g64y 5Gは、ディスプレイ解像度がFHD+にアップしました。
HD+のmoto g53y 5Gではアイコンがジャギジャギしたり、文字がぼやけたりすることがあります。
moto g64y 5Gはそれらが改善され、アイコンも文字もクッキリです。
moto g53y 5G単体で使っている時は気になりませんでしたが、g64y 5Gと並べると結構違いがあります。
解像度の違いについては、実際に見てみないと分かりにくいかもしれません。
こだわるなら、家電量販店などで実機を比較してみましょう。
処理性能:moto g64y 5Gがリード
moto g64y 5GはSoCがグレードアップされ、処理性能も向上しました。
ベンチマークソフト「Antutu」を実行してみたところ、moto g64y 5Gはmoto g53y 5Gよりスコアが10万近くアップしました。
Geekbench 6でも、シングルコア/マルチコアの両方でmoto g64y 5Gがリードしています。
moto g53y 5GのSnapdragon 480+も、エントリー向けながらミドルに近い性能です。
実際、moto g53y 5Gでも「動きがモッサリしてストレスを感じる」ことはあまりありません。
しかし、moto g64y 5Gは処理性能が向上し、よりサクサク動作するようになりました。
原神など、負荷の大きいゲームをしないならmoto g64y 5Gで困ることはないでしょう。
性能が上がったとはいえ、moto g64y 5Gはあくまでもミドルクラスです。
「3Dゲームを快適にプレイしたい人には向かない」点に関しては、moto g53y 5Gから変わっていません。
また、moto g64y 5Gは炎天下で使うと結構発熱します。
屋外にいる間はなかなか発熱が収まらず、動画の撮影ができなくなったりもしました。
moto g53y 5Gも全く発熱しないわけではありませんが、ほんのり温かくなるレベルです。
処理性能ではmoto g64y 5Gが優秀ですが、発熱のしにくさではmoto g53y 5Gに分がありますね。
カメラ:moto g64y 5Gが優秀
続いてはmoto g64y 5Gとmoto g53y 5Gのカメラを比較してみましょう。
項目 | moto g64y 5G | moto g53y 5G |
---|---|---|
アウトカメラ① | メインカメラ: 5,000万画素, f/1.8 OIS(光学手ぶれ補正) デジタルズーム(最大8倍) | メインカメラ: 5,000万画素, f/1.8 デジタルズーム(最大8倍) |
アウトカメラ② | マクロカメラ: 200万画素, f/2.4 | マクロカメラ: 200万画素, f/2.4 |
インカメラ | 1,600万画素, f/2.4 | 800万画素, f/2.0 |
アウトカメラの構成は5,000万画素+200万画素で共通です。
しかし、実際に撮り比べると、moto g64y 5Gのほうがナチュラルで解像感の高い写真を撮れます。
ズームはどちらも最大8倍のデジタルズームのみなので、画質はあまり良くありません。
ただ、OISを搭載しているmoto g64y 5Gのほうがブレにくいと感じました。
より大きな差が出たのが、ナイトビジョンモードを利用した夜景の撮影です。
解像感が高くなっただけでなく、OIS(光学手ぶれ補正)搭載で手ブレしにくくなりました。
どちらも格安機なので過度な期待は禁物ですが、moto g64y 5Gはmoto g53y 5Gより確実にカメラ性能がアップしていますよ。
スピーカー:moto g64y 5Gはより高音質に
moto g64y 5Gとmoto g53y 5Gはどちらもステレオスピーカーを搭載しています。
Dolby Atmosにも対応するなど、オーディオ機能が充実しているのが両機種の特徴です。
スピーカーで音を聴き比べてみると、moto g64y 5Gはよりクリアで大きな音が出るようになっています。
moto g53y 5Gのスピーカーも決して悪くなく、ほぼ差はないと思っていただけに驚きました。
オーディオは素人同然な筆者ですが、g64yのスピーカーはよりクリアで聞きやすいと感じます。
なお、moto g64y 5Gは設定に「広がりのあるサウンド」が追加され、さらに立体感のある音を楽しめるようになりました。
ただ、若干「無理やり立体感を出している」ような違和感を覚えることもあります。
曲にもよると思いますが、個人的には「広がりのあるサウンド」は無くても良いと思いました。
バッテリー:moto g53y 5Gが長持ち
次はmoto g64y 5Gとmoto g53y 5Gのバッテリー持ちを比較してみましょう。
項目 | moto g64y 5G | moto g53y 5G |
---|---|---|
バッテリー容量 | 5,000mAh | 5,000mAh |
急速充電 | 30W | 18W |
ワイヤレス充電 | × | × |
まずはPCMark for Androidを利用してバッテリー持ちをテストしました。
PCMark for Android Benchmark
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バッテリーテストの条件は以下の通りです。
バッテリー容量はどちらも5,000mAhです。
しかし、バッテリーテストを実施すると電池持ちはmoto g53y 5Gが2時間以上長持ちでした。
moto g53y 5GのSnapdragon 480+が省エネ性能に優れたいたことや、moto g64y 5Gの画面解像度が上がったことにより、このような結果になったと考えられます。
予想通りではあるものの、ここまで差があるとは思いませんでしたね。
次に充電速度のテストです。
先ほどの実験で電池が20%になった状態から、100%になるまでの時間を計測しました。
テストでは、筆者が普段利用しているAnker製の充電ケーブルとACアダプタ(どちらも30W対応)を使用しています。
結果は以下の通りです。
充電状況 | moto g53y 5G | moto g64y 5G |
---|---|---|
50% | 26分 | 18分 |
80% | 54分 | 40分 |
90% | 1時間8分 | 51分 |
100% | 1時間36分 | 1時間10分 |
30Wの急速充電に対応するmoto g64y 5Gのほうが、moto g53y 5Gより早く充電できました。
ただ、「思っていたほどの差は出なかったな」というのが本音です。
電池持ちに2時間以上の差があることを考えると、バッテリー重視でmoto g53y 5Gを買うのもアリでしょう。
価格:定価は同じ、どちらも一括1円から
最後に価格の比較です。
といっても、moto g64y 5Gはmoto g53y 5Gから価格が据え置きなので差はありません。
項目 | moto g64y 5G | moto g53y 5G |
---|---|---|
定価 | 21,996円 | 21,996円 |
割引価格 | 1円~ | 1円~ |
白ロム価格 | 2万円前後 | 1~1.5万円前後 |
定価はどちらも21,996円です。
ワイモバイルに乗り換える場合は一括1円で購入できます。
申し込み方法 | moto g64y 5G | moto g53y 5G |
---|---|---|
新規契約 | 9,800円 | 10円 |
MNP | 1円 | 1円 |
機種変更 | 14,796円 | 14,796円 |
ソフトバンクから番号移行※ | 21,996円 | 21,996円 |
moto g53y 5Gは新規契約でも一括10円です。
MNPではなく新規で安く買いたいなら、moto g53y 5Gでも良いでしょう。
一方、MNPの場合はどちらも一括1円です。
SoCの変更や画面解像度・充電速度の向上などを考慮すると、同価格ならmoto g64y 5Gをおすすめします。
まとめ:これから買うならmoto g64y 5Gがおすすめ
以上、moto g53y 5Gとmoto g64y 5Gの徹底比較でした。
moto g64y 5Gは見た目こそmoto g53y 5Gと変わりませんが、中身は着実に進化しています。
処理性能が向上してよりサクサク動きますし、カメラやスピーカーも想像より良くなっていました。
唯一、バッテリー持ちが少し悪くなった点には注意が必要です。
定価は同じで、MNPによる割引後の価格差も一括1円からと同じです。
moto g53y 5Gも相変わらず良い機種ですが、moto g64y 5Gのコスパはそれ以上と言えます。
筆者的には、これから買うならmoto g64y 5Gがおすすめです。