Xperia 8はソニーから発売されているミドルクラスのスマホです。
従来のXperiaは大手キャリア向け、かつ10万円前後の高価なモデルばかりでした。
Xperia 8は価格を実質3万円ほどに抑え、一部の格安SIMでも販売されています。
価格を抑えながらも、最近のXperiaの特徴である21:9の縦長ボディを採用。
今回はそんなXperia 8をUQモバイルの「Try UQ mobile」でレンタルしたので、スペックや特徴をレビューしたいと思います。
追記:製品版も買いました。
縦長ディスプレイが特徴的
さっそくXperia 8の特徴でもある外観を見てみましょう。
背面はガラスボディを採用しています。
シンプルながら光沢があり、高級感のある仕上がりです。
Xperia 8は縦横比が21:9、つまりとても縦に長いという特徴を持ちます。
例としてAQUOS sense plusと比べてみました。
かなり縦に長いのが分かります。
逆に横幅は狭めです。
横幅が狭いため、片手でも結構楽に持てます。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、かなり長いです。
持った感じが今までのスマホと結構違うので、できれば家電量販店などで一度実物を手に取って確認しましょう。
背面上部にはデュアルレンズカメラが配置されています。
結構、出っ張ってます。
不安な人はカバーをつけましょう。
右側側面に紋認証センサーを内蔵する電源ボタンがあります。
側面フレームはアルミです。
ちょっと安っぽいですが、サラサラで質感は悪くありません。
上部にはイヤホンジャックがあります。
最近のXperiaはイヤホンジャック非搭載モデルが多いので、有線イヤホンを使いたい人には朗報です。
下部にはUSB type-Cポートがあります。
キャップレス防水なので、このまま水回りで利用可能です。
Xperia 8のスペック
ここからはXperia 8のスペックを見ていきましょう。
スペック | Xperia 8 |
---|---|
カラー | ホワイト ブラック オレンジ ブルー |
サイズ | 幅約69mm 高さ約158mm 厚さ約8.1mm |
重さ | 約170g |
ディスプレイ | 約6.0インチ,FHD+(2,520×1,080) |
リフレッシュレート | 60Hz |
OS | Android 9 |
SoC | Snapdragon 630 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB |
アウトカメラ | 1200万画素+800万画素 |
インカメラ | 800万画素 |
バッテリー | 2,760mAh |
対応SIM | nanoSIM |
DSDV | × |
5G | × |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11ac) |
Bluetooth | 5.0 |
防水・防塵 | IPX5/IPX8、IP6X |
おサイフケータイ | 〇 |
CPUにはミドルクラスでの採用が多い「Snapdragon 630」を採用しています。
メモリ4GB/ストレージ64GBと、ここ最近のミドルレンジスマホとしては標準的なスペックです。
SNSやブラウジング、動画視聴などを一通り試してみましたが問題ありません。
ただ、AQUOS sense4やRedmi Note 9SのようなSnapdragon 700番台のスマホと比べると動きはややもっさりしています。
実際にXperia 8でSNSやニュースアプリを使っている動画がこちら。
ある程度がっつりスマホを使うならもう1万円ほど足してAQUOS sense4やAQUOS sense5Gを買うのも良いでしょう。
同じXperiaならXperia 10 IIもあります。
Antutuスコアは約11万
ベンチマークソフト「Antutu」を使ってXperia 8のスコアを計ってみました。
総合スコアは「110145」でした。
ミドルクラスど真ん中なスコアで、普段使いなら問題ありません。
一方、GPUの項目は同クラスのスマホよりやや低めでした。
やはり、3Dゲームをプレイするには力不足に感じます。
軽いゲームならプレイ可能
実際にいくつかゲームをプレイしてみました。
軽い2Dゲームは問題ないですが、3Dゲームはちょっとモッサリしていますね。
あと思っていたより発熱します。
やはり、3Dゲームをガッツリやりたい人には力不足です。
ゲームをやるなら最低でもSnapdragon 700番台以降を搭載しているモデルを買いましょう。
縦長ディスプレイのメリット・デメリット
Xperia 8は縦横比21:9という縦長ディスプレイを搭載しているのが最大の特徴です。
縦長になったことで、次のようなメリットが生まれています。
といったメリットがあります。
一方で、この比率に対応したコンテンツが少ない、片手で操作しにくいというデメリットもあります。
SNSやブラウジングがはかどる
縦長ディスプレイのXperia 8では、縦にスクロールする回数が多いSNSやブラウジングがはかどりますね。
ここでは試しに「ZenFone 5」と比較してみます。
まずはTwitterです。
ZenFone 5は2ツイート目の半分くらいまでしか映っていません。
対して、Xperia 8は3ツイート目の途中まで1画面に映っています。
一気にたくさんのツイートを読めるので、スクロールする回数が結構減りますね。
続いてはYahoo!のトップ画面で比較してみました。
ZenFone 5はニュースが途中までしか表示されません。
Xperia 8はすべてのニュースが表示され、その下の広告まで見えていますね。
1画面で比べるとわずかな差に感じるかもしれませんが、長時間使ってみると結構な差がでます。
マルチタスクがしやすい
縦長ディスプレイのXperia 8ではマルチタスクがしやすいというメリットもあります。
マルチタスク自体は他のAndroidスマホでもできます。
しかし、縦長ディスプレイのXperia 8は他の機種よりもマルチタスクがやりやすいです。
例えば上画面で動画を見つつ、下画面でTwitterに感想を投稿、といった使い方ができます。
マルチタスク、他のスマホだと1画面が小さすぎるので全然使っていませんでした。
Xperia 8は1画面が比較的大きいので、マルチタスクが快適です。
動画・ゲームが大迫力
もう1つ、Xperia 8の縦長ディスプレイのメリットを感じたのが動画を見る時です。
全画面で動画を見た時の迫力が全然違いました。
例として、YouTubeで21:9対応動画を再生してみました。
画面全体に動画が広がり、かなりの迫力です。
動画だけでなく、ゲームも迫力満点です。
試しにPUBGモバイルをプレイしてみましたが、没入感がありますね。
ただ、このディスプレイを活かすにはコンテンツ側が21:9の比率に対応している必要があります。
例えばFGOをプレイすると右端に黒い帯が出来てしまいました。
記事執筆時点では、21:9に対応したコンテンツはまだ少ないです。
今後この比率のスマホが増えれば、自然とコンテンツも増えていくでしょう。
サイドセンスで片手操作も可能
サイドセンスは、ディスプレイの端っこにあるバーをタップすると使いたいアプリや機能が表示される機能です。
画面中央、右端にあるバーをダブルタップします。
すると、登録しておいたアプリや機能にアクセス可能です。
表示するアプリは自由にカスタマイズできるので、よく使うアプリはここに表示しておくといいでしょう。
ちょっと慣れが必要ですが、サイドセンスを活用すれば片手だけでも十分操作できます。
以下は実際にサイドセンスを使ってTwitterを起動し、ジェスチャー操作でホームに戻るをやってみた動画です。
最初はサイドセンスがうまく動いてくれなくて苦戦しました。
やはり慣れが必要です。
カメラ性能はXperiaとしては物足りない
Xperiaと言えばカメラ性能の良さで知られています。
ただ、価格を抑えたXperia 8のカメラはXperiaとしてはやや物足りない仕上がりです。
いくつか写真を撮影してみました。
価格が安い分、上位モデルと比べると明るさが足りなかったり、ディテールが甘かったりします。
逆光下だと白飛びも結構あります。
光学2倍ズームが便利
Xperia 8は光学2倍ズームに対応しています。
倍率はそこまで高くないですが、ワンタッチで画質を落とすことなくズーム可能。
少し離れた被写体を撮るのに便利です。
意外とズームできます。
劣化も少なめなのは、さすが光学ズームです。
暗所での撮影はイマイチ
明るいところではそこそこ撮影できるXperia 8ですが、暗いところには弱いです。
全体的に明るさが足りません。
明るい部分は白飛びしてますし、ノイズも乗っています。
やはり、カメラ性能を重視する人だとXperia 8のカメラでは満足できないでしょう。
バッテリーをチェック
スマホを使う際には電池持ちも気になりますよね。
ここからはXperia 8の電池持ちと充電速度をチェックします。
バッテリー持ちはイマイチ
最初はバッテリー持ちのテストです。
以下の状態のXperia 8でYouTubeの動画を再生し、電源が切れるまでの時間を計測してみました。
その結果がこちらです。
参考までに筆者が所持している他の端末で同条件の実験をした結果も載せています。
バッテリー容量 | 再生時間 | |
---|---|---|
Xperia 8 | 2,760mAh | 5時間43分 |
HUAWEI P30 lite | 3340mAh | 6時間45分 |
AQUOS sense2 | 2700mAh | 5時間53分 |
OPPO R15 Neo | 4230mAh | 8時間1分 |
HUAWEI nova lite 3 | 3400mAh | 6時間39分 |
電池持ちは「5時間43分」でした。
容量がやや少ないこともあり、バッテリー持ちはあまり良くありません。
充電速度はあまり速くない
続いては充電速度のテストです。
先ほどのテストで電池が0%になった状態から、100%になるまでの時間を計測しました。
使用した充電ケーブルとアダプタはXperia 8に付属しているものです。
こちらも参考までに筆者が所持している他の端末で同条件のテストをした結果を載せています。
バッテリー容量 | 充電完了の時間 | |
---|---|---|
Xperia 8 | 2,760mAh | 2時間42分 |
HUAWEI P30 lite | 3340mAh | 1時間45分 |
AQUOS sense2 | 2700mAh | 2時間42分 |
OPPO R15 Neo | 4230mAh | 1時間45分 |
HUAWEI nova lite 3 | 3400mAh | 2時間12分 |
Xperia 8の充電時間は「2時間42分」でした。
バッテリー容量が少ない割には、時間がかかります。
バッテリーは容量・充電速度ともにイマイチという結果でした。
バッテリー周りを重視する人には向きませんね。
顔認証には非対応
Xperia 8では生体認証として指紋認証のみ使えます。
残念ながら顔認証は使えません。
今時2~3万くらいのスマホでも対応しているのだから、5万円するXperia 8も対応してほしかったですね。
Xperia 8 Liteとの違いは?
一部のMVNOではXperia 8のマイナーチェンジモデル「Xperia 8 Lite」を取り扱っています。
Xperia 8がベースになっており、違いはほとんどありません。
主な違いは2つだけです。
Xperia 8 | Xperia 8 Lite | |
---|---|---|
カラー | ホワイト ブラック オレンジ ブルー | ホワイト ブラック |
バッテリー | 2760mAh | 2870mAh |
ほんの少しだけバッテリー容量が増えました。
それ以外のスペックは全く同じです。
色へのこだわりがないなら、Xpeira 8 Liteを購入するのがおすすめです。
まとめ
以上、Xperia 8のレビューでした。
Xperia 8は手頃な価格で21:9の縦長ディスプレイを使えるのが魅力です。
スペックは高くありませんが、動画視聴や軽い2Dゲームならこなせます。
スペックやカメラにそこまでこだわりがなく、縦長ディスプレイのXperiaを安く使いたいならアリですね。
手ごろな価格で動画などのエンタメ要素を楽しめる1台となっています。