ZenFone 5はASUSから発売されているミドルハイクラスのSIMフリースマホです。
実は同じ名前の機種が2014年にも発売されました。
4年の時を経て、日本で大ヒットしたZenFone 5が帰ってきたのです。
ノッチやデュアルカメラ、そしてAI機能などスマホのトレンドをこれでもかと詰め込んだスタンダードモデルに仕上がっています。
今回はそんなZenFone 5(2018)を実際に購入し、使ってみた感想や評価をレビューしたいと思います。
外観をチェック!
さっそくZenFone 5の外観を見ていきましょう。
まずは背面から。
カラーはスペースシルバーです。
おおお…..なんてカッコいいんだ!
ZenFone特有のスピン加工により、キラキラと輝いていますね。
角度を変えると輝き方も変化します。
個人的にはこの角度が一番好き(*ノωノ)
続いて本体底面。
USB Type-Cポート、スピーカー、そしてイヤホンジャックです。
最近のハイスペックスマホだとイヤホンジャックが非搭載なことも増えています。
イヤホンジャックがあるのはうれしいですね。
お次は前面です。
iPhone Xでお馴染みのノッチ(切り欠け)のあるベゼルレスディスプレイです。
本体サイズは5.5インチのスマホと変わらないのにディスプレイは6.2インチと大きいです。
背面はスピン加工でZenFoneらしさがありましたが、前面はiPhone Xそっくり。
画面サイズを少しでも大きくするにはしょうがないのかもしれませんが。
初代ZenFone 5とサイズを比較してみました。
当たり前だけどかなり変わったなぁ….。
初代のデザインもすごい好きなのですが、やはり2018のほうが高級感があります。
本体サイズは割と同じくらいですが、画面サイズが全然違いますね。
僕がメインに使っていたHUAWEI P10 liteとも比較してみました。
ZenFone 5のほうが縦に長いですね。
でも横幅はほとんど同じなので、持っても違和感がありません。
本体はたったこれだけの差なのにディスプレイが1インチも違うとは驚き。
厚みはZenFone 5のほうが数ミリ厚いです。
付属品も充実
続いて付属品を見ていきましょう。
ZenFone 5の付属品は
- 説明書
- ACアダプター
- USBケーブル
- イヤホン、イヤーパッド
- クリアケース
の5つです。
付属品はいつも通りという感じ。
ASUSやHUAWEIといった海外モデルではもはやケースがつくのも当たり前ですね。
ただ、クリアケースはHUAWEI P10 liteなどと違いシリコン製でしっかりしています。
装着してみました。
当たり前ですがしっかりフィットします。
ZenFone 5はカメラが少し出っ張っていますが、ケースを付ければ気にならないです。
側面もばっちりガード。
手で持ってみるとこんな感じ。
6.2インチではありますが、割と持ちやすいです。
特別手が大きくない僕でも片手で操作できます。
手の小さい女性だとちょっと大変かも?
ケースがシリコンで滑りにくいのが良いですね。
素材の好き嫌いは分かれそうですが、このクオリティのケースがタダでついてくるのは驚き。
繋ぎとしてはもちろんですが、メインのケースとしても全く問題ないでしょう。
サイズ感は良いがやや重め
ディスプレイが大きい割には本体はコンパクトで良いサイズ感です。
ただ、持ってみると意外と重いです。
僕が所持しているHUAWEI P10 lite、nova lite 2と比べると結構ズッシリきます。
重量の数字だけ見ると、
- ZenFone 5:165g
- HUAWEI P10 lite:146g
- HUAWEI nova lite 2:143g
って感じで、その差は20gくらいしかありません。
でも実際に持ってみると20gって結構差があります。
デメリット、とまではいきませんが人によっては気になるかも。
携帯性を重視する人は一度店頭でチェックしておきましょう。
ゲームもプレイできる高いスペック
ZenFone 5のスペックをおさらいしておきましょう。
カラー | スペースシルバー シャイニーブラック |
---|---|
サイズ | 幅:約75.6mm 高さ:約153mm 厚さ:約7.7mm |
重さ | 約165g |
ディスプレイ | 約6.2インチ, Super IPS+液晶 FHD+(2,246×1,080) |
OS | Android 8.0 |
CPU | Snapdragon 636 (オクタコアCPU) |
メモリ | 6GB |
ストレージ | 64GB |
カメラ | アウト:1200万画素+800万画素 イン:800万画素 |
バッテリー | 3,300mAh |
対応バンド | FDD-LTE:B1/2/3/5/7/8/18/19/28 TD-LTE:B38/39/41 W-CDMA:B1/2/3/5/6/8/19 GSM:850/900/1800/1900MHz |
SIMサイズ | nanoSIM×2 |
DSDS | 〇(DSDV) |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
スペック的にはミドルハイクラスってところでしょうか。
CPUだけを見るとZenFone 4をちょっとだけ下回っていますね。
それでも、普通に使う分には問題ないスペックです。
グローバル版はメモリ4GB版が最初にでましたが、国内版は6GBと大容量。
そして詳しくは後述しますが、4G+4Gで待ち受けできるDSDVにも対応しているのもポイントでしょう。
Antutuスコアは約12万
ベンチマークでお馴染みの「Antutu」を使ってZenFone 5のスコアを計測してみました。
総合スコアは「124856」でした。
スコア的にもZenfone 5はミドルハイクラスの性能ということになります。
上には上がいますが、よほどヘビーに使わないならぶっちゃけ10万出れば十分すぎます。
ZenFone 5も処理速度は非常に速く、スクロールや文字入力もなめらか。
SNSやブラウジング、動画視聴くらいならサクサク快適です。
普通に使っていても全く困らなそうです。
ゲームを試してみた
ZenFone 5でどれくらいゲームがプレイできるのか、いろいろと試してみました。
最初に結論を言うと、たいていの3Dゲームは問題なくプレイできました。
デレマス
まずはお馴染みの「アイドルマスターシンデレラガールズ」。
3Dリッチでプレイしてみましたが、音ズレ等なく動きました。
音ゲー全然やらないので詳しいことは分かりませんが、スペック的には問題なさそう。
スクショの仕方を間違えてナビゲーションバーや通知が表示されていますが、実際はちゃんと全画面で表示されます。
デスティニーチャイルド
続いては「デスティニーチャイルド」です。
キャラをぬるぬる動かすには結構スペックが必要ですが、こちらも全く問題なし。
ワールドボスでは少しカクつくことがありましたが、プレイに支障はなさそうです。
PUBGモバイル
最近話題のPUBGモバイルをやってみました。
HD画質、フレーム設定「高」でやりましたがサクサク動きました。
(フルHDはまだできないみたいです)
少し発熱が気になりましたが、よほど長時間プレイしなければ問題ないでしょう。
プリンセスコネクト
お次はCygamesのプリンセスコネクト。
今回比較した中では結構軽いほうだと思います。
もちろん、ちゃんと動きました。
クエスト開始のロード直後だけ少しカクつくことがあります。
でも一度始まるとサクサクでした。
画面の右端に黒い帯があるのが少し気になりました。
ノッチのあるディスプレイに最適化されていないからかもしれません。
動作自体は問題なし。
「AIブースト」で一時的に性能を上げられる
ZenFone 5には「AIブースト」という機能がついています。
この機能をオンにすると一時的に性能が上がります。
パソコンで言う「オーバークロック」みたいなものでしょうか。
試しにAIブーストを利用した状態でAntutuを動かしたところ、スコアは「139267」になりました。
AIブーストなしのスコアは「124856」だったので、約15,000向上しています。
- AIブーストなし
- AIブーストあり
正直ちょっと触った程度では違いは分かりませんでした。
ただ、長時間3Dゲームなど負荷の大きい処理をする際に力を発揮しそうです。
大容量メモリを生かしてアプリの起動を高速化
ZenFone 5は「OptiFlex」という機能を使って任意のアプリの起動を高速化できます。
メモリを指定したアプリに優先的に割り振ることで、起動が速くなるという仕組み。
ZenFone 5はメモリが6GBと大容量です。
OpiFlexは大容量のメモリをうまく生かした機能と言えますね。
AI機能対応のカメラは十分なクオリティ
ZenFone 5の売りの1つが「カメラ」です。
デュアルレンズなのは当たり前で、今回は「AI対応」を前面に押し出しています。
AIによる自動シーン判別
ZenFone 5はカメラを向けるだけでAIが自動的に被写体を判別し、最適なモードを選んでくれます。
モードは全部で以下の16種類です。
- People フード ドッグ キャット
- サンセット スカイ フィールド オーシャン
- フラワー グリーン スノー ナイト
- ステージ テキスト QRコード トライポット
シーンを識別すると、どのモードが適用されているかがアイコンで表示されます。
例えば以下の写真では、花にたいしてちゃんと「フラワー」が選ばれています。
(この花は偽物ですが)
肝心な写真の出来栄えですが、5万円のスマホとしては十分すぎるクオリティだと感じました。
AIによる補正はHUAWEIほどきつくなく、自然な感じ。
ディテールも問題ありません。
いくつか作例を紹介しますね。
暗所での撮影もまずまずのクオリティ
一般的にスマホが苦手とする夜間撮影も試してみました。
暗いところで撮ると、やはり多少のノイズや白飛びはあります。
しかし、5万円のスマホのカメラでこのクオリティなら十分です。
下の2枚は神戸に旅行に行った際にハーバーランドで撮影したもの。
旅行の記録程度なら、これだけ撮れれば十分でしょう。
ポートレートモードもまずまず
デュアルレンズを生かし、背景をぼかして被写体と際立たせるポートレートモードもあります。
ボケを強くしすぎると不自然にボケるときもありますが、おおむねキレイにボケてくれます。
背景をぼかせるだけで良い雰囲気の写真が撮れますね。
写真を撮影するのがとても楽しくなりました。
広角なセカンドカメラはいまいち
ZenFone 5のカメラでちょっと残念だったのがセカンドカメラ。
広角レンズで広い範囲の写真が撮れるのが売りでした。
でもメインカメラと比べると荒く、ちょっと歪んでしまいます。
次の2枚は全く同じ場所から撮った写真です。
- メインカメラで撮影
- セカンドカメラで撮影
確かに広い範囲を取り込んでいますが、微妙に歪んでいます。
全体的に荒く、空の色もちょっと変です。
何枚か撮影しましたが、同じような結果になりました。
広角レンズを期待して購入すると少しガッカリするかも。
顔認証と指紋認証の併用が可能
ZenFone 5は生体認証として顔認証と指紋認証の2つに対応しています。
指紋認証は以前のZenFoneにも搭載していますし、相変わらず爆速です。
顔認証ものぞき込むだけで素早くロック画面が解除できるので便利ですね。
真っ暗な場所でもちゃんと認証してくれます。
どちらを使うかは好みもありますが、個人的には2つを併用するのがベスト。
- 普段は速度が速い指紋認証
- 机に置いている時や手袋をしている時は顔認証
といったように使い分けられるのでより便利です。
ZenMojiはLINEやYouTubeの配信でも使える
ZenFone 5ではiPhone Xのアニ文字のような「ZenMoji」が使えます。
フロントカメラで顔の動きを検知し、それに合わせてアバターが動くというものです。
実際使ってみると結構面白いのですが、若干カクカクしますね。
種類も少ないですし、 アップデートで改善してほしいところ。
ただ、このZeniMojiがすごいのはLINEのビデオ通話やYouTubeのライブなどで使えることです。
iPhone Xのアニ文字はライブ中に使うことはできませんからね。
ZeniMojiはリアルタイムに使うことができるのが強みです。
ライブ配信してみたいけど顔は出したくないという時によさそうです。
ただ相変わらずちょっとカクカクします。
そして絶妙にかわいくないやつがいる
アバター機能についてはiPhone XやGalaxyに軍配が上がりそうです。
国内初の3キャリアDSDV
ZenFone 5はDSDSの上位互換である「DSDV」に対応しています。
2つのSIMカードを同時に待ち受けできる機能がDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)です。
DSDSの場合、片方で4G通信を利用するともう片方は3Gになるのがデメリット。
対してはDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)は4G+4Gによる同時待ち受けが可能です。
しかも、ZenFone 5はau VoLTEに加えてY!mobileとドコモのVoLTEも対応しています。
つまり、国内3キャリアすべての回線によるDSDVが可能です。
これは国内向けのSIMフリースマホでは初めて。
僕はLINEモバイルとOCNモバイルONEの音声通話SIMを挿しています。
DSDVが有効になると通知画面で確認できます。
こちらは設定画面。
確かにどちらのスロットも「VoLTE」が有効になっていますね。
- SIM1
- SIM2
ビジネスとプライベートで電話番号を使い分けるなど、2つの番号を使い分けたい人にとってはうれしいですね。
ちなみにこの後BIGLOBEモバイルのau回線やLINEモバイルのソフトバンク回線なども挿してみましたが、すべて使えました。
3キャリアすべてに対応しているので、幅広いSIMの組み合わせが可能です。
充実した機能を持つバッテリー
ZenFone 5のバッテリー容量は3,300mAhとそこそこ多いです。
ずっとゲームしたり、動画を見たりしない限りは丸1日は平気で持ちそうです。
僕はZenFone 5で、
- LINE
- Twittter
- スマートニュース
- 写真撮影
- 音楽ストリーミング(Apple MUSIC)
などを主に使いますが、この使い方だと1回の充電で1日半は普通に持ちます。
AI充電でバッテリー寿命を延ばす
AI対応をうたっているZenFone 5ですが、バッテリー関連でもAIが生かされているようです。
その名も「AI充電」。
夜寝ている間に充電をすると80%でいったん充電を止め、持ち主が起きる時間に100%になるように調整してくれる機能です。
充電しすぎを防ぐことで、バッテリーの寿命を延ばすということです。
AIに任せるのが不安な場合は、充電速度を調整してほしい時間を指定する「予約充電」というのもあります。
この設定の場合、朝7:00に100%になるように調整してくれるみたいです。
独自の急速充電に対応(別途アダプタが必要)
ZenFone 5は独自の急速充電「BoostMaster」に対応しています。
ただし、急速充電をするためには別途18Wのアダプタ購入しないといけません。
ZenFone 5公式サイトにも以下のような記載があります。
※ZenFone 5で高速充電を行うには別途18Wのアダプターをご用意頂く必要があります。
付属のバッテリーでも特別遅くはないですが、急速充電と比べるとやはり遅いですね。
というより、急速充電を使うと充電が馬鹿みたいに速いです。
QC 3.0やUSB PDなど、複数の急速充電に対応
ZenFone 5は
- QC3.0
- USB PD
- PowerIQ(Anker)
- AiPower(AUKEY)
といった複数の急速充電規格に対応しているようです。
参考:対応ハード – ZenFone 5(ASUS、2018)まとめWiki
実際に僕が所持しているAnkerの充電器「PowerPort 5」で充電してみたところ、確かに急速充電されていました。

余談ですが、PowerPort 5は最大5台のスマホを一気に充電できてとっても便利です。
価格も安いですし、スマホやタブレットを複数持っている人におすすめです。
まとめ
というわけでZenFone 5(2018)のレビューでした。
- スタイリッシュなデザイン
- スナドラ636と6GBメモリでサクサク動作
- カメラ性能もそこそこ
- 3キャリアVoLTE + DSDV対応
- バッテリー持ちも良い
- 結構思い
- 付属の充電器で高速充電ができない
久しぶりのZenFoneでしたが、心の底から「買ってよかった」と思えました。
よほどヘビーユーザーでなければ困らないスペックですし、カメラも良いです。
約5万円と決して安いとは言えない価格ですが、スペックやカメラを考えるとむしろ「コスパは良い」と感じるくらいです。
ぜひ一度、生まれ変わった「ZenFone 5」を検討してみてください!
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