HUAWEI nova lite 3はHUAWEIから発売されたミドルレンジのスマホです。
手頃な価格ながら必要十分以上の処理性能とカメラ性能を備え、コストパフォーマンスに優れます。
上級モデルのような美しいデザインにDSDV対応など、2万円台のスマホとは思えないクオリティに仕上がっています。
本記事では「HUAWEI nova lite 3」を実際に購入した筆者が、良かった点やイマイチと感じる点をまとめました。
ゲームの動作チェックやカメラの作例も掲載しています。
HUAWEI nova lite 3の購入を検討している人はぜひ参考にしてください。
2万円台とは思えない美しいデザイン
さっそくHUAWEI nova lite 3の外観からチェックしていきましょう。
まずは背面からです。
今回購入したカラーリングはオーロラブルーです。
グラデーションカラーになっており、薄いブルーから濃いブルー(角度によっては青紫っぽい色)に変化します。
どの角度から見てもキラキラと輝いており、とても2万円台のスマホとは思えない上品なデザインです。
光沢ありすぎて撮影しづらいレベル。
撮影ボックスから出して撮影してみました。
左上にはダブルレンズカメラが縦方向に並んでいます。
出っ張りはほとんどありません。
前モデルのnova lite 2、昨年大ヒットしたP20 liteと並べてみました。
左からnova lite 2、nova lite 3、P20 liteです。
nova lite 2は落ち着いた色合いでしたが、nova lite 3はかなり派手。
好みがあるとは思いますが、nova lite 3のほうが高級感があると思います。
やっぱり光沢があると高級感が増しますね。
しずく型ノッチ採用で前面がほぼディスプレイに
続いてnova lite 3の前面をチェックしてみます。
ベゼルが非常に狭く、ほとんどがディスプレイになっていますね。
画面上部にはしずく型の小さなノッチを採用。
通常のノッチと比べるとかなり小さく、ノッチが嫌いな人でも問題なさそうです。
前モデルである「nova lite 2」と並べて、同じ検索画面を表示してみました。
かなり違いますね。
縦に長いので、一度に閲覧できる情報量がかなり多いです。
TwitterなどのSNSもはかどります。
USB端子は残念ながらmicroUSBのまま
下部にはUSB端子とイヤホンジャック、スピーカーがあります。
残念ながらUSB端子は今回もmicroUSBです。
コスト削減のためにはしょうがないかもしれませんが、昨年発売されたHUAWEI P20 liteですらUSB type-Cを採用していました。
ここはnova lite 3も頑張ってUSB type-cを採用してほしかったです。
上部にはSIMカードスロットがあります。
今までHUAWEIのスマホは側面にスロットがあったので、上にあるのは珍しいですね。
付属品も充実
続いて付属品をチェックします。
- 専用ケース
- 保護フィルム(貼ってあります)
- ACアダプター
- USBケーブル(micro USB)
- イヤホン
- SIMピン
- 取扱説明書
相変わらず付属品も充実しています。
専用ケースはソフトタイプのシリコンケースです。
側面もしっかり守ってくれます。
保護フィルムも最初から貼ってあります。
最低限の保護が目的なので質はそこまで良くないですが、貼ってくれているだけでありがたいですね。
HUAWEI nova lite 3のスペック
続いてHUAWEI nova lite 3のスペックを見てみましょう。
カラー | オーロラブルー コーラルレッド ミッドナイトブラック |
---|---|
サイズ | 幅約73.4mm 高さ約155.2mm 厚さ約7.95mm |
重さ | 約160g |
ディスプレイ | 約6.21インチ, FHD+ (2,340×1,080) |
OS | Android 9.0 |
CPU | Kirin 710 (オクタコアCPU) |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB |
カメラ | アウト:1300万画素+200万画素 イン:1600万画素 |
バッテリー | 3,400mAh |
対応バンド | FDD-LTE:B1/2/3/8/17/18/19 TD-LTE:B41 WCDMA:B1/2/5/6/8/19 GSM:850/900/1800/1900MHz |
SIMサイズ | nanoSIM×2 |
DSDS | 〇(DSDV) |
Wi-Fi | IEEE802.11b/g/n |
Bluetooth | 5.0 |
スペック的にはいわゆるミドルレンジクラスですね。
CPU性能やメモリ/ストレージ容量はハイエンドクラスと比べると物足りません。
ただ、普段使いや軽い2Dゲームであれば十分こなせますね。
Twitterやブラウジング、ニュースアプリなどを使ってみましたがサクサク動作してストレスはありません。
スペックで1つ欠点を上げるなら、Wi-Fiが2.4GHZ帯しか対応していないことでしょうか。
P liteシリーズは昔から11acに対応していますが、nova liteシリーズはいまだに対応しません。
普通に使う分には問題ないですが、ゲームアプリのアップデートなどある程度容量の大きいファイルをダウンロードする際に差が出そうです。
Antutuスコアは約13万
ベンチマークソフト「Antutu」を走らせたところ、nova lite 3のスコアは「129852」でした。
2万円台にも関らず、ミドルクラス並みのスペックを持っているということですね。
ちなみに約5万円で購入したZenFone 5(2018)のスコアが130,000前後でした。
メモリ容量などに違いはありますが、2倍近い価格のZenFone 5と同じスコアとは驚きですね。
重過ぎなければ3Dゲームもプレイ可能
ベンチマークの結果はそこそこ良かったですが、実際にどれくらいゲームがプレイできるのでしょうか?
いくつか検証してみました。
ゲーム名 | 動作※ | 備考 |
---|---|---|
モンスト | 〇 | 場面によってはややカクカクする |
にゃんこ大戦争 | 〇 | 全く問題なし |
FGO | △ | 読み込み長め |
PUBG | △ | 標準画質なら問題ないがかなり発熱 |
※〇:問題なし △:できなくはないが難あり ×:快適なプレイは難しい
軽い2Dゲームは全く問題ありません。
3Dゲームも、よほど重くなければなんとかプレイできる感じです。
ただ、画面の端っこに黒い帯が表示されるのが気になりました。
縦長ディスプレイに最適化されていないのか、全画面表示がうまくいってない感じですね。
ゲームプレイに支障はないですが、ちょっと気になります。
スペック的にも、ゲーム用としては最低限です。
ゲームをするなら、やはりゲーミングスマホを買いたいですね。
nova lite 3のカメラ性能をチェック!
続いて、HUAWEI nova lite 3のカメラ性能をチェックしていきます。
nova liteシリーズは低価格ながら高品質なカメラが売りです。
今回のnova lite 3のカメラはソフト面が大きく進化しており、2万円台のスマホとしては十分過ぎるクオリティになっています。
シリーズで初めてAIカメラに対応
HUAWEI nova lite 3はAIが被写体を判別して最適な撮影モードにしてくれる「AIカメラ」に対応しています。
上位モデルでは当たり前の機能ですが、nova liteシリーズで対応するのは本機が初めてです。
カメラアプリを起動し、「AI」ボタンを押すとAIカメラが有効になります。
オン/オフを簡単に切り替えられるのはいいですね。
AIカメラが起動した状態で被写体にカメラを向けると、AIが自動で被写体を識別してくれます。
識別してくれるカテゴリは全部で22種類あります。
例えば草や木だと「植物」です。
花にカメラを向けると「花」と識別されますね。
野良猫を撮ろうとしたら逃げられて後ろ姿しか映っていませんが、それでも猫と認識。
空を撮影するときはその時の天気も識別します。
天気がいい時は「青空」です。
雨やくもりの時は「曇り」ですね。
AIに任せてシャッターを切るだけで結構いい写真が撮れます。
いくつか作例を載せておきます。
撮影技術もセンスもない僕が撮影しても、何とか見られる写真が撮影できます。
AIによる補正は多少強いですが、そこまで違和感はありません。
ディテールもしっかりしています。
適当にシャッターを切っても良い感じなので、写真を撮影するのが楽しいです。
ちなみにAIカメラで撮った写真はあとからAIによる補正を取り除くこともできます。
並べてみると結構差があります。
AI補正があるほうが明るく、鮮やかな色合いです。
ただ、これについては好みの問題でしょう。
AI補正が嫌な場合は外しても問題ありません。
背景ボケも自由自在
HUAWEI nova lite 3は背景をぼかせる「ポートレート」と「ワイドアパーチャ」にも対応しています。
背景をぼかせる点では同じですが、
- ポートレート:ビューティ補正と背景ボケ
- ワイドアパーチャ:背景ボケのみだが、ボケ具合を後から調整可
という違いがあります。
今回はワイドアパーチャを使っていくつか背景をぼかした写真を撮影してみました。
結構自然にボケていますね。
SNS映えする写真も簡単に撮影できそうです。
夜景モードも低価格スマホとしては十分なクオリティ
nova lite 3では暗い所での撮影に特化した「夜景モード」も使えます。
暗所での撮影はスマホのカメラが苦手とするシチュエーションの1つです。
上位モデルならともかく、2万円台の低価格スマホでは夜景はノイズや白飛びでまともに撮れないことが多いです。
nova lite 3の夜景モードは比較的綺麗な夜景が撮影できます。
やや明るさが足りませんし、若干白飛びもしています。
でも2万円台のスマホとしては良い感じです。
やっぱり10万円以上するような上位モデルには敵いません。
それでもこの価格でこの夜景が撮れるなら十分でしょう。
nova liteシリーズ初のDSDV対応
HUAWEI nova lite 3は4G+4Gで2つの電話番号を同時に待受けできる「DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)」に対応しています。
nova liteシリーズでDSDV(というかDSDS)に対応するのは初めてです。
実際に以下の組み合わせでDSDVを試してみました。
- スロット1:OCNモバイルONE(ドコモ回線)
- スロット2:mineo(ソフトバンク回線)
少し見づらいですが、画像の通り「HD」と表示されているので、両方とも4Gで待ち受けできているのが分かります。
低価格モデルでDSDV対応だとOPPOのR15 Neoなどがありましたが、nova lite 3もかなりおすすめですね。
アップデートでau VoLTEにも対応
HUAWEI nova lite 3は発売後のアップデートでau VoLTEに対応しました。
これも地味にnova liteシリーズでは初ですね。
BIGLOBEモバイルおよびLINEモバイルのau回線のSIMを挿してみたら、正常に利用できました。
これまでのnova liteシリーズはau回線が使えませんでしたが、nova lite 3ならau系の格安SIMも利用可能です。
DSDV中はmicroSDが使えないので注意
HUAWEI nova lite 3でDSDVを使う際はmicroSDカードが併用できない点に気を付けましょう。
2つあるnano SIMスロットのうち、1つがmicroSDカードスロットも兼ねています。
DSDVを利用している間はmicroSDカードスロットも埋まるため、microSDカードが利用できません。
nova lite 3はストレージ容量が32GBと少ないです。
アプリや写真をたくさん保存すると割とすぐに足りなくなります。
画像はクラウドストレージに保存するなどの工夫をしましょう。
顔認証の精度と速度が良くなった
HUAWEI nova lite 3は指紋認証と顔認証、2つの生体認証に対応しています。
これは前モデルのnova lite 2と同じなのですが、認証の精度と速度が向上していると感じました。
とくに良くなったのが顔認証です。
nova lite 2の顔認証は指紋認証よりワンテンポ遅く、あまり使いませんでした。
nova lite 3の顔認証はかなり改善しており、すぐにロック画面が解除されます。
顔認証メインで利用しても全く問題ありませんね。
ジェスチャー操作は大画面をフル活用できる
HUAWEI nova lite 3の大画面をフル活用するために欠かせないのが「ジェスチャー操作」です。
通常、Androidスマホでは「戻る、ホーム、アプリ履歴」の3つの操作を画面下部の「ナビゲーションキー」で行います。
しかし、nova lite 3ではナビゲーションキーの代わりにジェスチャー操作で戻るやアプリ履歴の表示といったことが可能です。
- 戻る:左右の端から内側に向かってスワイプ
- ホーム:画面を下から上にスワイプ
- アプリ履歴:画面を下から上にスワイプして途中で止める
ジェスチャー操作(とくにアプリ履歴)はコツが要りますが、慣れれば割と快適です。
しかもナビゲーションキーを非表示にすることで、nova lite 3の大画面を最大限活用できます。
ジェスチャー操作は必須ではないですが、nova lite 3を購入したらぜひ試してほしいですね。
まとめ
以上、HUAWEI nova lite 3のレビューでした。
- オーロラブルーはデザインがめちゃくちゃカッコいい
- 普段使いなら十分なスペック。ゲームも割とできる
- カメラは2万円台のスマホとしては十分なクオリティ
- DSDV対応スマホの中でもトップクラスのコスパ
- VoLTEは3キャリアとも対応?(要検証)
- 顔認証の精度が良くなった
- Wi-Fiは2.4GHz帯しか対応していない
- USB端子がmicroUSBなのが残念
- 全画面のゲームは端っこの黒い帯が気になる
スペックやカメラなど、とても2万円台のスマホとは思えない仕上がりで驚きました。
とくにカメラのAI対応と、DSDVが使えるのは大きな進化です。
処理性能も普通に使う分には全く問題ありません。
コスパの良いミドルレンジスマホをお探しの方は、ぜひ一度検討してみてください。