moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 AはどちらもSnapdragon 695 5Gを搭載するミドルクラスのスマホです。
スペック面での共通点が多く価格も近いため、どちらにしようか迷う人も多いでしょう。
しかし、実際に比較してみると異なる特徴を持っています。
スペック表を見ただけでは分からない細かい違いも少なくありません。
本記事ではmoto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aの違いやそれぞれの強みを、両方所持している筆者が徹底比較しました。
各機種についてより詳しく知りたい人は、以下の詳細レビューも参考にしてください。
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aを8項目で比較
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aの違いを一覧表にまとめました。
スペック | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
価格(定価) | 40,800円 | 46,800円 |
カラー | インクブラック パールホワイト | ムーンホワイト ナイトブラック |
サイズ | 幅約76.8mm 高さ約171.0mm 厚さ約9.1mm | 幅約74mm 高さ約160mm 厚さ約7.8mm |
重さ | 約206g | 約183g |
ディスプレイ | 約6.8インチ, LCD FHD+(2,460×1,080) | 約6.4インチ, 有機EL FHD+(2,400×1,080) |
リフレッシュレート | 120Hz | 90Hz |
OS | Android 12 | ColorOS 13(Android 13) |
SoC | Snapdragon 695 5G | Snapdragon 695 5G |
メモリ | 8GB | 8GB |
ストレージ | 128GB | 128GB |
アウトカメラ | メイン:5000万画素(f/1.8) 超広角:800万画素(f/2.2) マクロ:200万画素(f/2.4) | メイン:4800万画素(f/1.7) 超広角:800万画素(f/2.2) マクロ:200万画素(f/2.4) |
インカメラ | 1,300万画素(f/2.2) | 1600万画素(f/2.4) |
バッテリー | 5,000mAh(15W) | 4,500mAh(18W) |
ワイヤレス充電 | × | × |
対応SIM | nanoSIM + eSIM | nanoSIM x 2 + eSIM※ |
DSDV | 〇 | 〇 |
5G | 〇 | 〇 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11ac) | Wi-Fi 5(802.11ac) |
Bluetooth | 5.1 | 5.1 |
生体認証 | 指紋認証、顔認証 | 指紋認証、顔認証 |
防水・防塵 | IP68 | IP68 |
おサイフケータイ | 〇 | 〇 |
とくに大きな違いは以下の7つです。
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aの違いをもう少し詳しく見ていきましょう。
サイズ・重さ:Reno9 Aは軽くてコンパクト
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aの大きな違いの1つがサイズ・重量です。
スペック | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
サイズ | 幅約76.8mm 高さ約171.0mm 厚さ約9.1mm | 幅約74mm 高さ約160mm 厚さ約7.8mm |
重さ | 約206g | 約183g |
ディスプレイサイズ | 約6.8インチ | 約6.4インチ |
moto g52j 5G IIはOPPO Reno9 Aより一回りサイズが大きく、重量も20g以上重めです。
大画面なのはメリットですが、手に持つとずっしりとした重みを感じます。
大画面重視ならmoto g52j 5G IIですが、携帯性を重視するならOPPO Reno9 Aがおすすめです。
OPPO Reno9 Aも特別コンパクトなわけではありませんが、最近のスマホとしては軽量かつ小型と言えます。
サイズだけでなく、側面のデザインも違いがあります。
moto g52j 5G IIは右側面にアシスタントキー、音量ボタン、電源ボタンが集約されています。
左側面にはSIMカードスロットしかありません。
一方、OPPO Reno9 Aは右側面に電源ボタン、左側面に音量ボタンがあります。
OPPO Reno9 AはiPhoneシリーズに近い配置ですが、この辺は好みの問題ですね。
画面:有機ELか120Hz対応か
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aではディスプレイにも違いがあります。
スペック | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
ディスプレイ | 約6.8インチ, LCD FHD+(2,460×1,080) | 約6.4インチ, 有機EL FHD+(2,400×1,080) |
リフレッシュレート | 120Hz | 90Hz |
moto g52j 5G IIの売りはリフレッシュレートの高さです。
OPPO Reno9 Aは最大90Hzですが、moto g52j 5G IIは最大120Hzのリフレッシュレートに対応します。
一方、moto g52j 5G IIはLCDパネルなのに対し、OPPO Reno9 Aは有機ELディスプレイを採用しています。
実際に比べるとOPPO Reno9 Aのほうが明るく、視野角も広めです。
以下はどちらも明るさ50%ですが、斜めから見ると明るさが全然違うのが分かります。
高リフレッシュレートのmoto g52j 5G IIか、有機ELのOPPO Reno9 Aか。
ここも好みが分かれそうですが、筆者は有機ELを採用するOPPO Reno9 Aが好みです。
moto g52j 5G IIの120Hz対応は確かに魅力的ですが、ぶっちゃけOPPO Reno9 Aの90Hzでも十分ぬるぬる動きます。
映像の鮮明さ・明るさは有機ELのほうが優秀なので、120Hzと90Hzの差であればReno9 Aを選ぶのがおすすめです。
ディスプレイに関しては実際に見ないと分からない部分もあるので、可能であれば家電量販店の実機で比較してみると良いでしょう。
OS:g52j 5G IIはシンプルで分かりやすい
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aは搭載されているOSにも違いがあります。
moto g52j 5G IIは素のAndroidをほぼそのまま搭載していますが、OPPO Reno9 Aの「ColorOS」は独自にカスタマイズされたAndroid OSです。
同じAndroidスマホですが、操作性や使い勝手は異なります。
例えば設定画面を見てみると、その違いが分かりやすいでしょう。
moto g52j 5G IIの設定画面は他メーカーのAndroidスマホに近い並びです。
一方、OPPO Reno9 Aの設定画面は項目が他社と大きく違うのが分かります。
OPPOのスマホが初めての人だと、最初は戸惑うかもしれません。
ピュアAndroidとColorOS、どちらが良いかは「人による」としか言いようがありません。
「クセが少ないピュアAndroidが使いやすい」という人もいれば、「ColorOSが使いやすい」という声もあります。
筆者個人の意見としては「馴染みやすいのはmoto g52j 5G II、痒い所に手が届いて便利なのはReno9 A」といった感じでしょうか。
moto g52j 5G IIはモトローラのスマホが初めての人でもすぐに馴染みます。
OPPO Reno9 Aは慣れが必要ですが、痒い所に手が届いて便利だと感じることも少なくありません。
筆者がColorOSを使っていて便利だと思うのはWi-Fiのオン/オフとSIM切り替えの仕様です。
moto g52j 5G IIでWi-Fiをオフにする場合、通知パネルから「インターネット」→「Wi-Fi」の順に2回ボタンをタップしないといけません。
OPPO Reno9 Aの場合はWi-Fiとモバイルデータ通信のボタンが独立しているため、Wi-FiボタンをタップするだけですぐにWi-Fiをオフにできます。
また、DSDVで2つのSIMを併用する場合、OPPO Reno9 Aは通知パネルから簡単に利用するSIMを切り替えられます。
筆者はWi-Fiのオン/オフもSIM切り替えも結構な頻度で実施します。
少々(かなり?)地味なたとえかもしれませんが、普段よく利用する機能を手軽に実施できるのはありがたいですね。
処理性能:ほぼ同じ
処理性能で比較すると、moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aではほとんど差がありません。
どちらもSoCはSnapdragon 695 5Gを採用し、メモリ容量も8GBで共通です。
AntutuやGeekbenchといったベンチマークテストを実施しても、ほぼ同じスコアになります。
実際に使っていても、処理性能の違いは感じません。
高リフレッシュレートなmoto g52j 5G IIのほうが、ややキビキビ動いているかな?と感じる程度です。
3Dゲームをがっつりプレイする人でなければ、どちらを選んでもとくに困らないでしょう。
カメラ:Reno9 Aがやや優秀
続いてはmoto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aのカメラを比較します。
スペック | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
アウトカメラ | メイン:5000万画素(f/1.8) 超広角:800万画素(f/2.2) マクロ:200万画素(f/2.4) | メイン:4800万画素(f/1.7) 超広角:800万画素(f/2.2) マクロ:200万画素(f/2.4) |
インカメラ | 1,300万画素(f/2.2) | 1600万画素(f/2.4) |
カメラ構成はかなり似ていますが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか。
以下はいずれもオートモードでの作例です。
AIはオフにして撮影し、サイズ変更以外の加工は加えていません。
どちらも明るい所ではキレイに撮れていますね。
強いて言えば、OPPO Reno9 Aのほうが濃いめに撮れます。
どちらが良いかは好みにもよりそうですね。ちなみに筆者はReno9 A派です。
ズームはReno9 Aが優秀
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aはどちらもデジタルズームのみ対応しています。
ズーム倍率はmoto g52j 5G IIが最大8倍、OPPO Reno9 Aが最大6倍です。
moto g52j 5G IIは4倍でもやや粗めですが、Reno9 Aは最大の6倍ズームでも見られる画質です。
2倍で比較しても、Reno9 Aのほうが比較的キレイに撮れます。
少しでもズームを使うならReno9 Aを選びましょう。
夜景もReno9 Aがキレイ
夜景の撮影はどちらも価格相応といった感じですが、OPPO Reno9 Aのほうがキレイに撮れます。
moto g52j 5G IIは明るすぎてやや不自然に撮れるときがあります。
OPPO Reno9 Aのほうが自然ですね。
どちらもミドルクラスなので、カメラにこだわる人はそもそも買わないかもしれません。
ただ、少しでもカメラにこだわるならOPPO Reno9 Aがおすすめです。
バッテリー:moto g52j 5G IIに軍配
続いてはmoto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aのバッテリーを比較してみます。
項目 | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
バッテリー容量 | 5,000mAh | 4,500mAh |
充電速度 | 15W | 18W |
ワイヤレス充電 | × | × |
電池持ちはmoto g52j 5G IIが優秀
まずはベンチマークソフト「PCMark for Android」でバッテリー持ちをテストします。
PCMark for Android Benchmark
UL LLC無料posted withアプリーチ
PCMarkを以下の条件で実行し、バッテリーが100%から20%に減るのにかかった時間を計測しました。
OPPO Reno9 Aは1ヶ月ほど早く購入しているため、購入直後の測定結果を比較します。
ただ、レビュー記事でも触れましたが、筆者の環境ではReno9 Aだと測定終了時にアプリがエラーを起こし、正常に記録できませんでした。
代わりに、Reno9 Aは満充電からテスト終了までにかかった時間を設定画面からチェックしています。
テスト結果はmoto g52j 5G IIが15時間19分、OPPO Reno9 Aが12時間54分でした。
OPPO Reno9 Aの結果はやや不正確かもしれませんが、それでも2時間以上の差が出ました。
しかもmoto g52j 5G IIのほうが高リフレッシュレートにもかかわらずです。
続いてはYouTubeの動画を6時間再生するテストも実施しました。
いずれもバッテリー100%からスタートし、画面の明るさは50%、リフレッシュレートは60Hz固定です。
再生時間 | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
1時間 | 98% | 92% |
2時間 | 94% | 87% |
3時間 | 89% | 83% |
4時間 | 84% | 77% |
5時間 | 79% | 72% |
6時間 | 74% | 68% |
6時間再生時点でのバッテリー残量はmoto g52j 5G IIが74%、OPPO Reno9 Aが68%でした。
OPPO Reno9 Aは1ヶ月早く購入していることを踏まえても、やはりmoto g52j 5G IIのほうが電池持ちは優秀です。
充電はReno9 Aがやや速い
バッテリー持ちだけでなく、充電速度も比較してみます。
PCMarkのバッテリーテストが終わってから100%まで充電するのにかかった時間を計測しました。
両機種ともUSBケーブルやACアダプタが付属していないため、筆者の私物を利用しています。
テスト結果は以下の通りです。
バッテリー残量 | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
50% | 31分 | 27分 |
80% | 1時間1分 | 56分 |
90% | 1時間19分 | 1時間6分 |
100% | 2時間5分 | 1時間25分 |
充電速度はOPPO Reno9 Aが高速です。
90%まではほぼ同じですが、90%→100%の段階では40分も差があります。
発熱対策のためか、moto g52j 5G IIは90%を超えると充電が極端に遅くなります。
moto g52j 5G IIはバッテリー持ちがよく、90%まで充電すれば1日持ちます。
そう考えると、充電速度の差はあまり気にする必要はありませんね。
対応SIM:Reno9 AはnanoSIMを2枚使える
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aでは対応SIMも微妙に違います。
どちらもnanoSIM + eSIMに対応している点は同じです。
しかし、moto g52j 5G IIはnanoSIMを1枚しか使えないのに対し、OPPO Reno9 AはnanoSIMを2枚挿せます。
nanoSIM + eSIMだけでなく、nanoSIM + nanoSIMでのDSDVも可能です。
現時点ではeSIMに対応していない格安SIMも多くあります。
nanoSIMだけでもDSDVできるOPPO Reno9 Aのほうが、自由度は高いと言えるでしょう。
ただし、OPPO Reno9 Aでもワイモバイル版は「nanoSIM + eSIM」構成です。
nanoSIMを2枚使いたい人は、SIMフリー版を購入してください。
価格:購入方法による
最後に、moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aの価格を比較してみます。
項目 | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
定価 | 40,800円 | 46,800円 |
実売価格 | 20,000~27,800円 | 3万円台後半~42,000円 |
格安SIMとのセット | IIJmioなら16,800円から | ・IIJmioなら24,800円から ・ワイモバイルは8,640円から |
単体で買うならmoto g52j 5G IIが割安
単体購入するならmoto g52j 5G IIが割安です。
定価は40,800円ですが、家電量販店やネット通販なら27,000円前後で購入できます。
OPPO Reno9 Aもネット通販なら安く購入できますが、それでも40,000円前後です。
moto g52j 5G IIよりはやや高くなります。
Reno9 Aは格安SIMとのセットで1万円以下も
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aは格安SIMでも取り扱いがあり、単体より安く買えます。
2023年11月時点の販売価格は以下の通りです。
格安SIM | moto g52j 5G II | OPPO Reno9 A |
---|---|---|
IIJmio | 35,800円 →MNPで16,800円 | 41,980円 →MNPで24,800円 |
LinksMate | × | 44,800円 |
mineo | 32,208円 | 40,656円 |
NUROモバイル | × | 43,000円 |
QTモバイル | × | 46,728円 |
ワイモバイル | × | 41,400円 →MNPで8,640円 |
楽天モバイル※ | × | 53,900円 →買い換え超トクで実質半額 |
両機種取り扱っている格安SIMでおすすめなのはIIJmioです。
MNPで乗り換えれば、どちらも格安で購入できます。
とにかく安く買うならワイモバイル版OPPO Reno9 Aもおすすめです。
MNP乗り換えなら一括8,640円で購入できます。
SIMカードスロットが1つ減りますが、それさえ気にならなければおすすめです。
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aはどちらがおすすめ?
ここまでmoto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aを徹底比較しました。
その結果をふまえて、moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aのどちらを買うべきかをまとめます。
moto g52j 5G IIは大画面と電池持ちが売り
次のような人には、moto g52j 5G IIがおすすめです。
moto g52j 5G IIは6.8インチの大型ディスプレイを搭載しているのが特徴です。
画面サイズはOPPO Reno9 Aよりも大きく、その分だけゲームや動画視聴時も迫力を感じます。
画質では有機ELに劣りますが、画面解像度が高いのでこだわらないなら十分キレイです。
バッテリー容量が5,000mAhと多く、丸1日は電池切れの心配も不要です。
OPPO Reno9 Aの電池持ちも悪くはありませんが、バッテリー重視ならより長持ちなmoto g52j 5G IIを選びましょう。
OPPO Reno9 Aは小型ボディと有機ELが魅力
以下のような人にはOPPO Reno9 Aがおすすめです。
OPPO Reno9 Aはmoto g52j 5G IIより一回り小さく、重量も軽めです。
小さすぎず大きすぎない絶妙なサイズ感で、幅広い人におすすめできます。
筆者的にも、Reno9 Aくらいのサイズ・重さがちょうど良いと感じます。
ディスプレイは液晶ではなく有機ELを採用しています。
リフレッシュレートも90Hzと十分なので、画質重視ならOPPO Reno9 Aがおすすめです。
まとめ
以上、moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 Aの比較でした。
moto g52j 5G IIとOPPO Reno9 AはSoCとメモリ容量が同じため、基本的な処理性能はほぼ同じです。
一方でサイズ感やディスプレイ性能、カメラ、バッテリー持ち、対応SIMなど違いもたくさんあります。
どちらを買うか悩んでいる人は、ぜひ本記事を参考にしていただければ幸いです。