moto g9 playとmoto g8 power liteはどちらもモトローラから発売されているミドルレンジのSIMフリースマホです。
世代的にはmoto g9 playの方が1つ新しいですが、スペック上の共通点が多く価格もさほど変わりません。
そのため、どちらを買えばいいか迷ってしまう人もいるでしょう。
そこで今回はmoto g9 playとmoto g8 power liteの両方を所持している筆者が、この2機種を徹底比較していきます。
各機種のレビューについてはこちらの記事を参考にしてください。
比較①外観・デザイン:どちらも優秀
まずは外観・デザインで比較してみます。
カラーはmoto g9 playがサファイアブルー、moto g8 power liteがロイヤルブルーです。

どちらもグラデーションカラーを採用した濃いブルーで、安っぽさは感じません。
moto g8 power liteの方が暗めで落ち着いている印象ですね。
カラーやデザインについての好みは人それぞれなので優劣はつけません。
僕が個人的に好きなのはmoto g8 power liteですね。
色もそうですし、縦に配置されたカメラも◎
前面のデザインはほぼ同じです。
ディスプレイサイズ・解像度は共通で、水滴型ノッチの配置場所も一致しています。
言われないと、どっちがどっちなのか分からないかもしれません。

本体サイズもほぼ同じです。
誤差レベルの違いしかありません。
moto g9 play | moto g8 power lite | |
---|---|---|
幅 | 約75.73mm | 約75.76mm |
高さ | 約165.21mm | 約164.94mm |
厚さ | 約9.18mm | 約9.2mm |
厚みも側面のボタン配置もほとんど同じですが、moto g9 playのみGoogleアシスタントをすぐ呼び出せる物理キーがついています。

普段からGoogleアシスタントを使う人には便利です。
ただ、moto g9 playのレビューでも言いましたがGoogleアシスタントを使わない人にとっては結構邪魔かも。
その他に違いはUSB規格です。

moto g8 power liteはmicro USB、moto g9 playはUSB type-Cを採用しています。
こちらも好き嫌いがあるかもしれませんが、個人的にはUSB type-Cがありがたいです。
比較②スペック:moto g9 playがリード
続いてはmoto g9 playとmoto g8 power liteのスペックを比較してみましょう。
moto g9 play | moto g8 power lite | |
---|---|---|
定価 | 24,800円 | 20,800円 |
カラー | サファイアブルー フォレストグリーン | ポーラブルー ロイヤルブルー |
サイズ | 幅約75.73mm 高さ約165.21mm 厚さ約9.18mm | 幅約75.76mm 高さ約164.94mm 厚さ約9.2mm |
重さ | 約200g | 約200g |
ディスプレイ | 6.5インチ(1600×720) | 6.5インチ(1600×720) |
OS | Android 10 | Android 10 (要アップデート) |
CPU | Snapdragon 662 | MediaTek Helio P35 |
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 64GB |
カメラ | アウト:4800万画素+200万画素+200万画素 イン:800万画素 | アウト:1600万画素+200万画素+200万画素 イン:800万画素 |
バッテリー容量 | 5,000mAh | 5,000mAh |
SIMサイズ | nanoSIM + nanoSIM | nanoSIM + nanoSIM |
DSDS | 〇(DSDV) | 〇(DSDV) トリプルスロット |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11b/g/n |
Bluetooth | 5.0 | 4.2 |
防水・防塵 | × | × |
おサイフケータイ | × | × |
生体認証 | 顔認証、指紋認証 | 指紋認証 |
スペック上の主な違いは6つです。
- 価格
- CPU
- カメラ
- SIMカードスロット
- Wi-Fi規格
- Bluetoothのバージョン
moto g9 playが優れているのはCPU、カメラ、Wi-Fi規格、Bluetoothのバージョンです。
CPUはどちらもミドルクラスですが、処理性能は結構差があります。
Snapdragon 662を搭載しているmoto g9 playの方がサクサク快適です。
moto g8 power liteも普段使いならさほど問題ありません。
ただ、moto g9 playと比べるとアプリの起動やスクロールはワンテンポ遅い感じです。
カメラはどちらもトリプルレンズカメラを採用しています。
しかし、メインカメラの解像度はmoto g9 playが圧倒的です。
あとで作例も掲載していますが、とくに暗所での撮影は大きな差があります。
一方、moto g8 power liteの強みはSIMスロットがトリプルスロット仕様であることです。
DSDVを利用しつつ、micro SDカードで容量を増やせます。
Antutuスコアはmoto g9 playが高い
ベンチマークソフト「Antutu」のスコアを比較してみましょう。


moto g9 playは約18万、moto g8 power liteは約10万と結構な差がありますね。
価格は近いですが、スペックに関してはmoto g9 playが1ランク上です。
moto g9 playは軽いものならゲームも問題なし
moto g9 playとmoto g8 power liteでゲームの動作チェックもしてみました。
ゲーム名 | moto g9 play | moto g8 power lite |
---|---|---|
モンスト | ◎ | ◎ |
にゃんこ大戦争 | ◎ | ◎ |
ドラクエウォーク | 〇 | × |
FGO | 〇 | △ |
アズールレーン | 〇 | △ |
PUBGモバイル | 〇 | △ |
モンストやにゃんこ大戦争のような2Dゲームはどちらも快適です。
動作が重くて困ることはありません。
一方、負荷の大きい3Dゲームやアクションゲームはmoto g8 power liteでは厳しいです。
moto g9 playなら3Dゲームもそれなりに動きます。
多少ゲームをするなら、moto g9 playを選んだ方が無難でしょう。
とは言えどちらもハイスペックスマホではないため、ストレスなくゲームをしたい人には不向きです。
ストレスなく快適にゲームをプレイしたいならゲーミングスマホを購入しましょう。
比較③カメラ:暗所での撮影で大きな差が出る
続いてはmoto g9 playとmoto g8 power liteのカメラ性能を比較していきます。
どちらもメイン+マクロ+深度の3つのカメラで構成されるトリプルレンズカメラです。
構成は同じですが、画素数やF値が異なります。
moto g9 play | moto g8 power lite | |
---|---|---|
メインカメラ | 4800万画素、f/1.7 | 1600万画素、f/2.0 |
マクロカメラ | 200万画素、f/2.2 | 200万画素、f/2.4 |
深度カメラ | 200万画素、f/2.4 | 200万画素、f/2.4 |
スペック上の数値はmoto g9 playが勝っていますが、実際に撮影するとどのような差があるのでしょうか。
実際にいくつか写真を撮影してみました。
明るい所ではどちらもそこそこキレイ
まずは明るい所で撮影した写真で比較してみます。








あまり大きな差はありませんね。
どちらも特別キレイというわけではないですが、価格の割にはちゃんと撮れます。
強いて言えば、moto g8 power liteの方が色が濃いですね。
空の色なんかを見ると、かなり鮮やかな色に補正されています。
moto g9 playの方が少し地味というか淡いですが、moto g8 power liteより実際の色に近い印象です。
この辺は好みもありますね。
夜景はmoto g9 playが圧勝
続いては夜景で比較してみます。
いずれも1枚目がmoto g8 power lite、2枚目がmoto g9 playです。










暗所だと全然違いますね。
moto g9 playはナイトビジョンというモードが搭載されており、暗所でもそれなりに明るく撮影可能です。
ノイズはありますが、価格を考えると十分でしょう。
moto g8 power liteは全体的に明るさが足りません。
夜景の撮影には向かないですね。
どちらもカメラ性能はそこそこって感じですが、少しでもいい写真を撮りたいならmoto g9 playがおすすめです。
比較④バッテリー:moto g9 playが長持ち&充電速い
次はバッテリーの比較です。
どちらも5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しており、電池持ちの良さを売りにしています。
実際の電池持ちではどちらが優秀なのでしょうか。
充電速度も合わせて検証します。
電池持ちはどちらも優秀だが、moto g9 playはより長持ち
まずは電池持ちです。
以下の条件下でYouTubeの動画を再生し、電源が落ちるまでの時間を計測してみました。
- 電池100%
- 明るさMAX
- Wi-Fi接続
- 画面のスリープオフ
- YouTubeを全画面で再生
結果は以下の通りです。
- moto g9 play:11時間9分
- moto g8 power lite:9時間20分
バッテリー容量が同じにもかかわらず、moto g9 playが2時間近く長持ちという結果でした。
これはちょっと意外。
ディスプレイの解像度も同じですし、そこまで大きな差はないと思っていました。
SoCのSnapdragon 662の省エネ性能が優秀ということなんですかね?
とはいえ、moto g8 power liteの電池持ちも十分です。
スペック的にゲームはしないでしょうから、丸1日は持ちますよ。
充電速度もmoto g9 playが速い
続いて充電速度の比較です。
電池残量10%から充電完了までの時間をチェックしました。
充電にはそれぞれのスマホに付属しているUSBケーブル・ACアダプタを利用しています。
バッテリー量 | moto g9 play | moto g8 power lite |
---|---|---|
50% | 36分 | 54分 |
80% | 1時間6分 | 1時間36分 |
90% | 1時間23分 | 1時間51分 |
100% | 2時間10分 | 2時間29分 |
充電速度もmoto g9 playが速いという結果でした。
moto g9 playは20Wの急速充電器が同梱されており、15Wの急速充電に対応しています。
一方、moto g8 power liteの充電器は10Wで急速充電には非対応です。
この結果は当然と言えますね。
ただ、100%までの充電時間はさほど差がありません。
これは過充電しないよう、90%を超えると充電速度が落ちるためです。
毎回100%きっかりまで充電する人にとってはどちらでも同じかもしれませんね。
比較⑤スロット:moto g8 power liteはトリプルスロット搭載
続いてSIMカードスロットで比較します。
「なんでわざわざスロットを取り上げて比較するの?」と思うかもしれませんが、これこそがmoto g8 power liteの魅力の1つだからです。
moto g8 power liteのSIMスロットはトリプルスロットを採用しています。
2つのSIMカードスロットとmicroSDカードスロットが独立しており、DSDVを利用しつつmicroSDカードで容量を増やすことが可能です。

一方、moto g9 playは2枚目のSIMカードとmicroSDカードが排他利用となっています。
DSDV利用中はmicroSDカードが使えませんし、microSDカード利用中はDSDVが不可です。

トリプルスロットの機種は意外に多くありません。
DSDVとmicroSDカードを併用したい人はmoto g8 power liteがおすすめです。
比較⑥価格:ほぼ同じ
最後に価格比較です。
どちらも発売から時間が経っているため、中古価格で比較してみました。
- moto g9 play:10,000~12,000円前後
- moto g8 power lite:10,000~14,000円前後
定価はmoto g9 playが高めでしたが、中古価格はさほど変わりませんね。
デザインやスペックで決めましょう。
まとめ
以上、moto g9 playとmoto g8 power liteをスペックや価格で比較してみました。
スペックはmoto g9 playが優秀です。
共通点も多いですが、処理性能や夜景の撮影では差が顕著でした。
急速充電に対応しており、バッテリー周りの快適さも高評価です。
一方、moto g8 power liteはトリプルスロットを搭載しているのが売りです。
トリプルスロット搭載スマホを使いたいなら、moto g8 power lite一択でしょう。
SNSや調べもの、地図アプリといった普段使いなら問題ありません。