ここ最近はPayPayやd払いといったバーコード決済(以下QRコード決済)が当たり前になりました。
QRコード決済がきっかけで、スマホ決済を初めて使ったという人も多いでしょう。
一方、スマホ決済と言えば日本では以前から「おサイフケータイ(電子マネー)」も使われています。
はじめてスマホ決済を使う場合、どっちを使えばいいのか迷ってしまうかもしれません。
実際に使ってみるとどちらにもメリット・デメリットがあると分かりました。
本記事では、筆者がコード決済とおサイフケータイ、それぞれを実際に使って感じたメリット・デメリットをまとめます。
QRコード決済とおサイフケータイの比較【一覧表】
QRコード決済とおサイフケータイを比較してみました。
比較項目 | QRコード | おサイフケータイ |
---|---|---|
対応機種 | ほぼすべての機種で使える | Felica搭載機種のみ |
支払いのスムーズさ | △(アプリの起動が必要) | ◎(かざすだけ) |
使えるお店 | ◎ | 〇 |
オンライン決済 | 〇 | △ |
請求書支払い | 〇 | × |
キャンペーン | 〇 | △ |
比較してみると、それぞれの違いや強みがはっきりしますね。
各項目について、もう少し詳しく解説します。
対応機種:QRコード決済が多い
対応機種が多いのはQRコード決済です。
QRコード決済はカメラを搭載するスマホならほぼすべての機種で使えます。
実際には対応するOSのバージョンが決まっていますが、よほど古くなければOKです。
例えばPayPayの推奨動作環境はAndroid 6.0/iOS 12.0以上なので、よほど古い機種でなければ使えます。
推奨動作環境は以下になります。
【Android】Android 6.0 以上
引用元:PayPay公式サイト
【iOS】iOS 12.0 以上
一方、おサイフケータイを利用するにはスマホが「Felica」を搭載している必要があります。
しかし、海外メーカー製のSIMフリースマホはFelicaを搭載していない機種も少なくありません。
これらのスマホはおサイフケータイを使えませんが、QRコード決済は使えます。
Felicaの有無に関係なく使えるのは、QRコード決済の大きなメリットですね。
支払いのスムーズさ:おサイフケータイが◎
支払いのスムーズさはおサイフケータイが圧倒的に有利です。
おサイフケータイはスマホをかざすだけ
おサイフケータイならスマホを出してそのままかざすだけで支払えます。
アプリの起動どころか、画面のロックを解除する必要さえありません。
iPhoneは指紋認証か顔認証によるロック解除が必要ですが、それでもQRコードより素早く支払えます。
QRコード決済はアプリの起動が必要
QRコードの決済の場合、毎回アプリを起動する必要があります。
かざすだけのおサイフケータイに比べると面倒です。
QRコード決済の支払い方式は大きく分けて2種類あり、「読み取り方式」のお店だとより手間がかかります。
1のスキャン方式はスマホに表示したQRコードを読み取ってもらうだけなので、まだマシです。
一方、2の「読み取り方式」は少し手間がかかります。
読み込んだ後に手入力っていうのが大変です。
ぶっちゃけ、これなら財布を取り出したほうが早いと思いました。
加盟店数:QRコード決済が多い
続いて使える場所です。
QRコード決済とおサイフケータイ、それぞれの代表的なサービスの加盟店数をまとめてみました。
いずれもできる限り最新のデータを引用していますが、時期がバラバラなのであくまでも参考程度にしてください。
QRコード決済 | 加盟店 | データの出典 |
---|---|---|
PayPay | 非公開 | – |
d払い | 約260万ヶ所以上※ | ドコモ報道発表資料 |
au PAY | 約528万ヶ所以上 | au PAY公式サイト |
楽天Pay | 約500万ヶ所以上 | 楽天公式サイト |
メルペイ | 約170万ヶ所以上 (iD加盟店含む) | 決算説明会資料 |
おサイフケータイ | 加盟店 | データの出典 |
---|---|---|
Suica | 約132万ヶ所以上 | JR東日本ファクトシート |
iD | 約175万ヶ所以上 | iD公式サイト |
QUICPay | 約188万ヶ所以上 | QUICPay公式サイト |
WAON | 約94万ヶ所以上 | PR TIMES |
楽天Edy | 約100万ヶ所以上 | 楽天Edy公式サイト |
nanaco | 約101万ヶ所以上 | nanaco公式サイト |
こうして比べると、QRコード決済は加盟店が多いですね。
大手のコンビニやチェーン店だけでなく、小規模な商店などでも見かけるようになりました。
電子マネーよりも導入ハードルが低いこともあり、QRコード決済を導入するお店がどんどん増えているようです。
オンライン決済や請求書支払いも対応
QRコード決済は実店舗だけでなく、オンライン決済や請求書支払いにも対応しています。
おサイフケータイもSuicaや楽天Edyなどはオンライン決済が可能ですが、対応サービスは少なめです。
事業者にもよりますが、QRコード決済は幅広いサービスに対応しています。
請求書支払いについても、おサイフケータイはほぼ対応していません。
QRコード決済なら水道光熱費や税金などの請求書払いも可能で、利便性は高めです。
そういった意味でも、おサイフケータイよりQRコード決済のほうが使えるお店が多いと言えます。
大手の実店舗は両対応のケースが多い
加盟店数だけで見るとQRコード決済が多いですが、実際に両方使ってみるとそこまで大きな差はないと感じました。
というのも、大手のコンビニやスーパー、ファストフードなどの多くはQRコード決済とおサイフケータイの両方に対応しています。
実際、筆者がよく利用する以下のお店はQRコード決済もおサイフケータイも使えるお店ばかりです。
小規模なお店はQRコード決済がやや有利ですが、大手ならQRコード決済もおサイフケータイも対応店舗は非常に多いと言えます。
キャンペーン:QRコード決済がお得
QRコード決済はキャンペーンもお得です。
PayPayがスタートした際、「100億円あげちゃうキャンペーン」で話題になりましたよね。
それ以降も、QRコード決済ではお得なキャンペーンが毎月のように開催されています。
iDやQUICPayでもキャンペーンが実施されることはありますが、QRコードほどの還元は受けられません。
キャンペーンで得したいなら、QRコード決済はマストです。
それぞれのメリット・デメリット
ここまで、QRコード決済とおサイフケータイを比較してみました。
その結果から、それぞれのメリットとデメリットを簡単にまとめます。
QRコードのメリット・デメリット
QRコードのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
・対応機種が多い ・対応店舗も豊富 ・オンライン決済や請求書支払いも対応 ・キャンペーンがお得 | ・おサイフケータイに比べると支払いが面倒 |
QRコード決済は対応機種が多く、よほど古い機種でなければまず使えます。
対応店舗も多く、オンライン決済や請求書払いも可能です。
支払いはやや面倒ですが、スキャン方式なら現金払いよりはスムーズに支払えます。
キャンペーンもお得なので、積極的に活用したいですね。
おサイフケータイのメリット・デメリット
おサイフケータイのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
・支払いがとにかく楽 ・対応店舗もそれなりに多い | ・Felica非搭載スマホでは使えない ・請求書払いはできない |
おサイフケータイはとにかく支払いが楽です。
対応店舗も、大手に限ればQRコード決済に負けません。
一方で、Felica対応機種でないと使えないのは大きなデメリットです。
この条件さえクリアできるのであれば、メインの決済方法としても十分使えます。
まとめ:結局どっちを使うべき?
QRコード決済にもおサイフケータイにも、良いところ・悪いところがありました。
では、結局どっちを使うのがいいのか?
個人的には以下のように感じました。
Felicaに対応しているなら基本的にはおサイフケータイがおすすめです。
どちらも使っていますが、やはりおサイフケータイのほうが楽に支払えます。
逆にFelica非対応の機種ならQRコード決済一択ですね。
あとは普段自分が利用するお店がどちらに対応しているかで決めましょう。
両方を併用し、お店に合わせて使い分けるのもOKです。
これを機に、身の回りのお店で対応しているキャッシュレス決済を調べてみても良いでしょう。
筆者もQUICPayやSuicaなど、おサイフケータイをメインで使っています。