本日、iOSの最新バージョン「iOS 12」の配信が開始されました。
色々な新機能があるiOS 12ですが、個人的に嬉しかったのがiPhone 5sも対応していることです。
iPhone 5sはかなり古い端末ですが、コンパクトなサイズでまだまだ人気です。
今回のiOS 12では古いiPhoneのパフォーマンスが上がるとも言われています。
本当にそうなら古いiPhoneを使っている人にとってはかなり嬉しいアップデートになりそう。
というわけで、さっそく手持ちのiPhone 5sをiOS 12にアップデートしてみました。
アップデート前後でパフォーマンスは変わったか?
iPhone 5sユーザーが最も気になるのが「パフォーマンス向上」でしょう。
公式サイトでも、
iPhone 5sやiPad Airといった旧モデルに至るまで、より良いパフォーマンスを発揮できるように細部まで改良されています。
とパフォーマンスが向上することが堂々と記載されています。
実際に、パフォーマンスは向上したのか?
検証してみました。
※個人が検証しているのであくまでも参考程度にとらえてください。
Antutuのスコアはほぼ変わらず
定番ベンチマークアプリ「Antutu」をアップデート前と後で実施し、スコアを比較してみました。
まずはアップデート前のスコアです。
総合スコアは「65084」でした。
古いスマホだけあって、やはりちょっと低いですね。
でもSNSとかブラウジングのような軽い用途ならまだまだ使えます。
続いて、アップデート後のスコアを見てみましょう。
スコアは「64890」でした。
ベンチマークスコア的にはほぼ同じですね。
パーツが新しくなるわけではないですし、劇的に速くなるわけではない模様。
起動時間を比較してみる
続いて、電源オフから起動までの時間を比較してみました。
電源オフ状態から電源ボタンを長押ししてりんごマークが表示されてから、ロック画面が表示されるまで何秒かかるかを計測しました。
その結果がこちら。
- アップデート前:31.34秒
- アップデート後:22.11秒
なんと約9秒も速くなりました。
頻繁に電源オフにする人は少ないでしょうが、短くなることはうれしいですね。
カメラやSafariは起動が少し速くなった
iOS 12ではアプリの起動時間も短くなると言われています。
そこで、主要なアプリの起動時間を比較してみました。
アップデート前 | アップデート後 | |
---|---|---|
カメラ | 2秒 | 1.65秒 |
Safari | 2秒 | 1.2秒 |
Dropbox | 3.4秒 | 4.69秒 |
AppStore | 1.8秒 | 2.95秒 |
Smart News | 3.2秒 | 3.03秒 |
うーむ、なんだか微妙ですね….w
速くなったものもありますし、逆に遅くなっているものもあります。
パフォーマンス向上については、あまり過度な期待はできないかも。
とは言え、今までだとiOSをアップデートするたびに重くなっていました。
重くならないだけ良いアップデートな気がします。
その他の新機能について
iOS 12ではパフォーマンス向上以外にも新機能が追加されています。
そちらについても軽く触れておきましょう。
スクリーンタイムが便利
iOS 12の目玉機能の1つが「スクリーンタイム」です。
簡単に言えば、iPhoneを使いすぎないようにするためのアプリですね。
このように、どのアプリをどれくらい使ったか?を細かくチェックできます。
持ち上げた回数や通知回数もわかります。
決められたアプリと電話だけが使える「休止時間」を設定したり、アプリごとに使用時間を制限したりもできます。
パスコードを打たないとスクリーンタイムの設定を変更できないようにすることも可能です。
子供にiPhoneを持たせる際に、スマホ中毒になるのを防げますね。
バッテリー診断は使えないが細かいデータが見られるように
iOS 11.3でバッテリーの状況を診断する機能が追加されましたが、iPhone 5sでは使えませんでした。
iOS 12で対応しないか期待しましたが、残念ながらiOS 12でもiPhone 5sではバッテリー診断は使えないようです。
その代わりと言ってはなんですが、グラフで24時間以内のバッテリー量の推移を見られるようになりました。
以前はアプリごとに何%使っているかを表示するだけでした。
こっちのほうがより細かく分析できそうですね。
通知のグループ化は解除が可能
iOS 12では「通知のグループ化」が実装されました。
たくさん通知が来た際にアプリごとにまとめてくれる機能です。
通知が多すぎて見づらい状況を避けられる機能ですね。
僕の5sはサブ用途でメールやLINEも使わないのでまだこの機能は試せていませんが、とりあえず設定から解除をできることが確認できました。
[設定]→[通知]→[任意のアプリ]→[通知のグループ化]
の順にタップします。
ここで「オフ」を選択すればグループ化をオフにできます。
不要なデフォルトアプリをほぼ削除可能に
iOS 12ではほぼすべてのデフォルトアプリの削除が可能になりました。
iOSのデフォルトアプリは便利なものも多いですが、「正直いらないなぁ」と思うアプリもあります。
でも、これまでiOSではデフォルトアプリの削除ができませんでした。
iOS 12以降は多くのアプリを削除できるようになっています。
僕が確認した限りでは、削除できるのは以下のアプリです。
- メール
- 計算機
- メモ
- カレンダー
- 連絡先
- コンパス
- ボイスメモ
- FaceTime
- 株価
- マップ
- iTunes Store
- 天気
- ミュージック
結構いろんなアプリが消せますね。
Androidのように不要なアプリを消せないのがiOSの不満点だったので、個人的にはかなりうれしいです。
(Androidも消せないアプリは多々ありますが)
ちなみに削除したアプリはApp Storeから再インストールできるのでご安心ください。
計測アプリやミー文字は使えず
バッテリー診断以外にも、ARkitを使う計測アプリやミー文字といった新機能は対象ではないので使えませんでした。
(ミー文字はそもそもX以降だけですが)
このほかにも、iPhone 5sでは使えない機能がいくつかあります。
5sはハード的にかなり古いのでこれはしょうがいないです。
こんな古い機種で最新OSが使えるだけでも感謝です。
10/9追記:iOS 12.0.1にアップデート
早くもiOS 12.0.1が配信されました。
主にiPhone Xsに関するバグ修正ですが、5sのSMSの不具合の修正も入っていました。
早速アップデートしてみたところ、無事SMSが送信できました。
先週金曜日の時点では送信に失敗して「未配信」になっていました。
アップデート後は3回送信し、3回とも無事受け取れました。
データ通信も問題なさそうです。
素早く修正してくれたのはありがたいですね。
11/13追記:iOS 12.1にアップデート
iOS 12.1が配信されたのでアップデートしました。
5s向けの新機能等はあまりありませんが、とくに問題なくアップデートできました。
2019/3/27追記:iOS 12.2にアップデート
少し間が空きましたが、iPhone 5sとiPhone 6をiOS 12.2にアップデートしました。
Apple News+への対応(日本には関係ないですが)やアニ文字追加のほか、脆弱性の修正も含まれているようです。
今のところ大きな不具合等はありません。
なるべく早めにアップデートしましょう。
2019/10/1追記:iOS 12.4にアップデート
iPhone 5sをiOS 12.4にアップデートしました。
これがiPhone 5sの最後のアップデートです。
iOS 12.4にすることで、iPhone同士で直接データ移行ができる新機能もちゃんと使えました。
5sも古いですし、そろそろ乗り換えを検討している人も多いと思います。
直接データ移行はほんとうに簡単で便利なので、乗り換える前にiOS 12.4にアップデートするのを忘れないようにしましょう。
まとめ
というわけで、iPhone 5sをiOS 12にアップデートしてみました。
パフォーマンスの向上は、個人的にはちょっと期待外れでした。
ただ、重くならず普通に使えているので満足です。
むしろこんなに古いiPhone 5sまで最新OSに対応させてくれたことに感謝。
iOS 12.4により、iPhone 5sのアップデートも終わりです。
お疲れさまでした。
iPhone 5sから乗り換えるならiPhone SE(第2世代)がおすすめです。
低価格ながらスペックが非常に高く、サイズも現役のiPhoneの中では最小です。