本日、iOSの最新バージョン「iOS 12」の配信が開始されました。
色々な新機能があるiOS 12ですが、個人的に嬉しかったのがiPhone 5sも対応していることです。
今回のiOS 12では古いiPhoneのパフォーマンスが上がるとも言われています。
本当なら、古いiPhoneを使っている人にとってかなり嬉しいアップデートになりそうです。
というわけで、さっそく手持ちのiPhone 5sをiOS 12にアップデートし、検証してみました。
アップデート前後でパフォーマンスは変わったか?
iPhone 5sユーザーが最も気になるのが「パフォーマンス向上」でしょう。
公式サイトにもパフォーマンスが向上するとの内容が記載されています。
iPhone 5sやiPad Airといった旧モデルに至るまで、より良いパフォーマンスを発揮できるように細部まで改良されています。
果たして、本当にパフォーマンスは向上したのか?
検証してみました。
Antutuのスコアはほぼ変わらず
定番ベンチマークアプリ「Antutu」をアップデート前と後で実施し、スコアを比較してみました。
ベンチマークスコア的にはほぼ同じですね。
ハードが新しくなるわけではないですし、当たり前といえば当たり前かもしれません。
起動時間は速くなった
続いては起動時間の比較です。
電源オフ状態から電源ボタンを長押し、りんごマークが表示されてからロック画面が表示されるまで何秒かかるかを計測しました。
なんと約9秒も速くなりました。
頻繁に電源オフにする人は少ないでしょうが、短くなることはうれしいですね。
カメラやSafariは起動が少し速くなった
iOS 12ではアプリの起動時間も短くなると言われています。
そこで、主要なアプリの起動時間を比較してみました。
アップデート前 | アップデート後 | |
---|---|---|
カメラ | 2秒 | 1.65秒 |
Safari | 2秒 | 1.2秒 |
Dropbox | 3.4秒 | 4.69秒 |
AppStore | 1.8秒 | 2.95秒 |
Smart News | 3.2秒 | 3.03秒 |
うーむ、なんだか微妙です。
速くなったものもありますし、逆に遅くなっているものもあります。
パフォーマンス向上については、あまり過度な期待はできないかもしれません。
とは言え、今までだとiOSをアップデートするたびに重くなっていました。
動作が重くならないだけでもマシですね。
その他の新機能について
iOS 12ではパフォーマンス向上以外にも新機能が追加されています。
そちらについても軽く触れておきましょう。
スクリーンタイムが便利
iOS 12の目玉機能の1つが「スクリーンタイム」です。
簡単に言えば、iPhoneを使いすぎないようにするためのアプリですね。
このように、どのアプリをどれくらい使ったか?を細かくチェックできます。
持ち上げた回数や通知回数もわかります。
決められたアプリと電話だけが使える「休止時間」を設定したり、アプリごとに使用時間を制限したりもできます。
パスコードを打たないとスクリーンタイムの設定を変更できないようにすることも可能です。
子供にiPhoneを持たせる際に、スマホ中毒になるのを防げますね。
バッテリー診断は使えないが細かいデータが見られるように
iOS 11.3でバッテリーの状況を診断する機能が追加されましたが、iPhone 5sでは使えませんでした。
iOS 12で対応しないか期待しましたが、今回もバッテリー診断は非対応です。
その代わりと言ってはなんですが、グラフで24時間以内のバッテリー量の推移を見られるようになりました。
以前はアプリごとに何%使っているかを表示するだけでした。
こっちのほうがより細かく分析できそうですね。
通知のグループ化は解除が可能
iOS 12では「通知のグループ化」が実装されました。
たくさん通知が来た際にアプリごとにまとめてくれる機能です。
通知が多すぎて見づらい状況を避けられる機能ですね。
通知のグループ化が不要な場合、解除も可能です。
[設定]→[通知]→[任意のアプリ]→[通知のグループ化]の順にタップします。
ここで「オフ」を選択すればグループ化をオフにできます。
不要なデフォルトアプリをほぼ削除可能に
iOS 12ではほぼすべてのデフォルトアプリの削除が可能になりました。
iOSのデフォルトアプリは便利なものも多いですが、「正直いらないなぁ」と思うアプリもあります。
でも、これまでiOSではデフォルトアプリの削除ができませんでした。
iOS 12以降は多くのアプリを削除できるようになっています。
筆者が確認した限りでは、削除できるのは以下のアプリです。
- メール
- 計算機
- メモ
- カレンダー
- 連絡先
- コンパス
- ボイスメモ
- FaceTime
- 株価
- マップ
- iTunes Store
- 天気
- ミュージック
結構いろんなアプリが消せますね。
不要な初期アプリを消せないのがiOSの不満点だったので、個人的にはうれしいポイントです。
ちなみに削除したアプリはApp Storeから再インストールできるのでご安心ください。
計測アプリやミー文字は使えず
バッテリー診断以外にも、ARkitを使う計測アプリやミー文字といった新機能はiPhone 5sだと利用不可です。
ハードの古さを考えると仕方がありませんね。
こんな古い機種で最新OSが使えるだけでも感謝です。
その後のアップデート
iOS 12登場以降も、細かいアップデートが配信されています。
その時の状況を簡単にまとめました。
10/9追記:iOS 12.0.1
早くもiOS 12.0.1が配信されました。
主にiPhone Xsに関するバグ修正ですが、5sのSMSの不具合の修正も入っていました。
早速アップデートしてみたところ、無事SMSが送信できました。
先週金曜日の時点では送信に失敗して「未配信」になっていました。
アップデート後は3回送信し、3回とも無事受け取れました。
データ通信も問題なさそうです。
素早く修正してくれたのはありがたいですね。
11/13追記:iOS 12.1
iOS 12.1が配信されたのでアップデートしました。
5s向けの新機能等はあまりありませんが、とくに問題なくアップデートできました。
2019/3/27追記:iOS 12.2
少し間が空きましたが、iPhone 5sとiPhone 6をiOS 12.2にアップデートしました。
Apple News+への対応やアニ文字追加のほか、脆弱性の修正も含まれているようです。
今のところ大きな不具合等はありません。
なるべく早めにアップデートしましょう。
まとめ
というわけで、iPhone 5sをiOS 12にアップデートしてみました。
パフォーマンスの向上は期待外れでしたが、重くならず普通に使えているので満足です。
iOS 12.4により、iPhone 5sのアップデートも終わりです。
長い間、お疲れさまでした。
iPhone 5sから乗り換えるならiPhone SE(第2世代)またはiPhone SE(第3世代)がおすすめです。
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